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 オリックスから阪神にFA移籍した西勇輝投手(28)の活躍に、“経験者”2人が太鼓判を押した。

 まずは前侍ジャパン監督で、2015年の「WBSCプレミア12」で西を日本代表に選出した小久保裕紀氏(47)。自身がソフトバンクで現役引退した12年のレギュラーシーズン最終戦では、西にノーヒットノーランを喫した苦い思い出もあるが、阪神の沖縄・宜野座キャンプを訪れた20日、西と冗談を交えながら当時の話題などで盛り上がった。

 西は過去に5度の2ケタ勝利を挙げている。気になるのは超人気球団でもその実力を発揮できるかどうかだ。

 小久保氏も2003年オフ、チームリーダーを務めていたダイエー(現ソフトバンク)から巨人に移籍した経験があり、「僕の場合、ホークス時代は自分が中心(でチームを引っ張った)。巨人では周りにスター選手がいっぱいいたので、責任が分散されて(気分的に)楽になった」と振り返る。

 その上で「(西も同じように)感じているんじゃないですか。(阪神なら)福留、糸井に(プレッシャーが)分散される。そういう考え方もあるよね」とみている。

 勝てば官軍、負ければ厳しく糾弾されるのが人気球団の宿命。「もちろんそういう世界ですが、(セ・リーグでは)8、9番に投手が入る。点を取られる可能性は当然低くなる」とリーグが替わったことによるプラス面を指摘した。

 一方、阪神・平野恵一打撃コーチ(39)も現役時代の07年オフにオリックスから阪神にトレードで移籍、12年オフにはFAでオリックスに戻り3年間西と同僚だった。「俺も、(16年オフにオリックスから)FAで来た(糸井)嘉男もそうだったけど、いま西は新しい環境にワクワクしていると思う」

 というのも、注目度が低いオリックスでは「調子が良くても悪くても、大きな反応はない」。対照的に「阪神で少しいい感じのプレーがあれば、ファンや報道陣がほめてくれるから」とやりがいを強調した。

 西はこの日、今キャンプで初めて打撃投手を務め23球を投じた。無事試運転を終え「5分間と決めていた。あとは実戦で打者とのフィーリングですね」と安堵の表情。先輩2人の激励を胸に開幕に照準を合わせる。(山戸英州)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190222-00000018-ykf-spo

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