2


 阪神・福留孝介外野手(41)が19日、プロ野球史上でも11人しか達成していない「トリプル1000」を視野に入れた。メジャーを除く日本通算の打点、得点、四球数がいずれも大台間近。プロ21年目(国内16年目)で王貞治、野村克也、落合博満ら打撃の頂点にいる面々の仲間入りし、猛虎を悲願の優勝に導きたい。

 ※ ※ ※ ※

 日本で積み重ねた打点は998、得点は981、そして、四球は922。ただ安打や本塁打を打つだけでなく、勝負強さ、選球眼、走力まで備えた福留にふさわしい称号を手にしようとしている。「トリプル1000」の高みに到達したのはレジェンド中のレジェンドばかり。個人記録には無関心ながら、3つの大台突破をはっきりと視界に入れた。

 「1000が近いのは知っているけど、自分の数字はどうでもいい。しっかり試合に出さえすれば、付いてくるものだから」

 来月26日で42歳。日米通算2000安打など、あまたの偉業を成し遂げてきたセ・リーグ最年長野手にとっては、もはや自身の成績は二の次だ。30代前半に5年間、米国でプレーした福留の凄さは日本だけの数字では計れない。それでも、大台間近の3部門は全てチームの勝利に大きく影響するものばかり。今季も打線の核となる大ベテランが数字を伸ばせば伸ばすほど絶対目標の「優勝」も近づいてくる。

 あと2に迫っている史上46人目の1000打点は秒読み。同42人目となる1000得点も、残り19で時間の問題だ。今季中の達成が微妙なのは、あと78としている四球。1000四球は過去15人しかいない難関で、選球眼の良さに加え、相手バッテリーを恐れさせる最高レベルの打者の証となっている。

 もっとも、四球の多さこそが福留の大きな武器の一つ。一昨年が77、昨年は73を選んでおり、78個は十分に射程圏内だ。「どんなに調子が良くても、どんなにいい当たりをしても、ヒットになるとは限らない。四球なら10割出塁できるわけだから」。持ち前の選球眼と、難しい球をファウルにする技術は円熟味を増しており「調子が悪い時にどれだけ四球を取れるか」をテーマに置いた。

 17日の西武戦ではドラフト1位・松本航から右越え2号3ランを放つなど3打数2安打3打点1得点で仕上がりは順調。年齢を感じさせるどころか一層、頼もしさを増している。「トリプル1000」すらも通過点とし、まだまだ猛虎打線をけん引する貫禄だ。(山添 晴治)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190319-00000008-spnannex-base

続きを読む