阪神の新助っ人、オネルキ・ガルシア投手(29)が26日のDeNA戦(横浜)で4安打完封。昨季中日で13勝をマークした左腕が、移籍後初勝利を挙げた。
「本当にうれしいし満足しています!」
開幕ローテーションを任せられるも、3試合続けて7失点と散々な内容で、4月17日に2軍落ち。気分転換に髪の色を赤に変えるなどイメチェンを敢行し、通算8試合で1勝4敗と苦手としていた屋外球場で、復帰戦を完璧な内容で飾った。
攻撃陣が相手先発・浜口を攻略し、序盤2回までに5点の援護をもらうと、「打たせて取る」ガルシア本来のよさが発揮された。最大のピンチは4回。1死一、二塁でロペスを投ゴロに仕留めるも、併殺を狙った二塁送球が悪送球に。ところが、バックアップに入った遊撃・木浪が機転を利かし、とっさに三塁へ送球。オーバーランしていた二走・宮崎を刺し、ガルシアをもり立てた。
中日に在籍した昨季は阪神をはじめ広島、巨人と格上の相手から3勝ずつ挙げ13勝(9敗)。年俸は昨季の5000万円から、一気に3倍以上の1億7000万円となった(金額はいずれも推定)。それだけにチーム内には「計算のできる、やってもらわないといけない投手」との見方が当然強い。
出鼻はくじかれたが、来日10年目を迎えたランディ・メッセンジャー投手(37)は「彼の野球に対する姿勢は素晴らしい」とガルシアの活躍に太鼓判を押しているという。「ランディは、ガルシアが手を抜かずに黙々とランニングに取り組む姿を評価している。助っ人は当たり外れがあり、チームが変われば成績も変わってしまうことがあるが、日本球界での経験が豊富な“先輩”のお墨付きがあれば、彼もわれわれも安心できる」とうなずく。
矢野監督も「チームにとって明るい材料が増えた」とご満悦。ここからフル回転の活躍が期待される。(山戸英州)
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