阪神の選手たちにとって、新任の井上一樹1軍打撃コーチ(48)は天使か、それとも鬼か。
22日午前10時、甲子園での秋季練習初日に現役時代と同じ背番号「99」のユニホーム姿で現れ、参加メンバーにあいさつ。「やりたいヤツは朝から晩までとことん付き合う。どんどん申し出てほしい。やらないヤツは放置するから」と言い放った。
“外様”ながらいきなりラジオ、テレビの解説業で鍛えたトーク力を駆使してグイグイくるスタイルに、某選手は「気合の入り方が違うな、と。俺らの話はひとまず聞いてもらえそうなので、そこはありがたい」と歓迎。“つかみはOK”のようだ。
この日は、初日からいきなり1人約200球のロングティーに取り組ませた。これには矢野燿大監督(50)が「モンスター(な練習量)やな~」と舌を巻いたほど。
全体練習終盤には、井上コーチ自ら球団関係者に「ナインの動き、遅くないですか?」と相談。「練習開始を1時間、繰り上げた方がいいと思う」と提案し、早速2日目から午前10時スタートに変更された。
別のナインは「今日は昼食抜きで3時間ぶっ通し練習だった分、1時間早いと昼食を挟めるので助かる。井上コーチからは『今日は単に打つんじゃなくて、低めに打とう。考えながら取り組んで』と。自分たちの引き出しも増えると思う」とうなずいた。
前日に就任会見を開いたばかりの井上コーチ。練習後、慣れ親しんだドラゴンズブルーから黄色と黒の“タイガースカラー”に変わったことに、一定の違和感を認めつつ「練習中は自分で見る機会はなかなかないし…。慣れるまで待って!」と頭をかいた。
また、選手には「オヤジ、兄貴の感覚できてもらって構わない」と優しさを見せつつ、「言うことは今日もはっきり言いました」。現役時代は星野、落合両政権下で厳しい練習をくぐり抜けてレギュラーを勝ち取っただけに“鬼軍曹”の顔ものぞかせる。矢野監督は「人間味あふれるというか、根気よく、親身になってくれるコーチだと思う」と評したが、2つの顔をどう使い分けて若虎を鼓舞するか。(山戸英州)
むっちゃ頼もしい→阪神・井上コーチ「オヤジで兄貴に」熱血あいさつで心つかんだ!全員とコンタクト(デイリースポーツ) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191023-00000023-dal-base …
阪神は23日、甲子園球場で秋季練習を行った。約1時間にわたるロングティーの前には、井上新打撃コーチが野手陣を集め「やみくもに打つのではなく、きょうはこれを意識するというのを持ってやれよ」とハッパを掛けた。 https://www.sanspo.com/baseball/news/20191023/tig19102316290016-n1.html … pic.twitter.com/Qtk93jFdzb