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 3選手が新型コロナウイルスに感染した阪神の矢野燿大監督(51)が7日、西宮市内の球団事務所を訪れ、平田勝男2軍監督(60)らと今後について話し合った。ウイルスの急速な拡大で安倍晋三首相(65)が、緊急事態宣言を発令する中「未来は俺らで変えられる」-。逆境を乗り越え、ファンの希望の光となることを誓った。

 甲子園を訪れても、グラウンドでユニホームに袖を通すことはできない。隣接した球団事務所で平田2軍監督、球団幹部らと会談した矢野監督は、球界で唯一、新型コロナウイルス感染者が生まれたチームの活動休止を謝罪した。

 「球界にも迷惑をかけた。地域のみなさんにも迷惑かけた。俺らが分からないところにも多大な迷惑かけてしまった。反省と、責任はうちにあると思う」

 関東での練習試合から帰阪した翌日の3月26日に藤浪、伊藤隼、長坂の感染が発覚して、チームの動きが止まった。指揮官も自宅待機の後、この日が初の公の場。今後の方針よりも「まずは」と切り出し、頭を下げた。

 「未来は俺らで変えられる。それをどうしていくか、チームとしても個人としても考えていかないと」

 くしくもこの日、政府から緊急事態宣言が発令された。伊藤隼に続き、藤浪も退院したが、長坂はまだ入院している。チーム内に感染者がいる現実から具体的に前進できる段階に至っていない。チームの活動再開は未定。「一国民として、しっかりやれることをやっていくというところの確認」と再開後も時間や場所を分散して細心の注意を払う方針を球団と確認したが、同時にナインへのメッセージを残した。

 「ファンの人を喜ばせるとか、やりがいとしてそういう部分を持った仕事をさせてもらっている。苦しい状況でも、みんな頑張ろうって思ってもらえるような仕事をさせてもらっているので。どう表現していくか、ぶつけていくか。しっかり考えられる時間になる」

 選手の様子は報道を通してしか知ることができないが、将自身にも大切な時間だ。「どんなことが自分に必要か、チームにとって何が必要か」と自問自答の日々。趣味の読書に励み、普段は確保できない家族との会話も「当たり前が、ありがたい」と活力に変えながらひとつの答えを出した。

 チームの立て直しは至難の業。「みなさんも世の中で我慢している。俺らが一回(体を)作ったことって、こういういい方は失礼だけど、大したことじゃない。もう一回作って、もう一回戦って、もう一回優勝したらええだけ」と言い切り、目指すべき未来を描いた。

 「みんな苦しんでいる状況だからこそ『阪神、優勝して感動させてくれた』とか『あれがあったから前を向けたな』とか、いえるようになる」

 過去は変えられない。だからこそ今後の姿が注目される。矢野虎の責任と使命は揺るがない。




阪神・矢野監督はウイルスの拡大で緊急事態宣言が発令される中、「未来は俺らで変えられる」。ファンの希望の光となることを誓いました。本日の大阪サンスポに掲載されています。よろしくお願いします。 #矢野監督 #阪神 #サンスポ大阪整理部 阪神情報はサンスポ  https://www.sanspo.com/baseball/pro/tokushu/tigers.htm  pic.twitter.com/8iiUFc6gGc



@sanspooskseiri 過去は変えれんが、未来は変えられる。


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