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◆2020年甲子園高校野球交流試合第1日(10日)▽第2試合 明徳義塾6x-5鳥取城北

 打てなくても、点は取れる―。明徳義塾(高知)の名将・馬淵監督が証明した。5回を終わってノーヒットも、2―1でリードする珍しい展開だった。

 1点を追う明徳義塾は2回、先頭の6番・玉城が四球で歩くと、すかさず二盗を決めた。死球と犠打で1死二、三塁とし、9番・新地の中犠飛で同点とした。5回も先頭の1番・奥野が死球で出塁し、この試合チーム3個目の盗塁が成功。1死三塁から3番・鈴木の左犠飛で1点を勝ち越した。ヒットは出なくても相手がくれた四死球を生かし、足を絡めて得点する試合巧者ぶりを見せつけた。

 一方、制球を乱した鳥取城北(鳥取)の先発・松村は、降板した6回まで8四死球を与えた。しかし、130キロ台の真っ直ぐには球威があり、カーブとの緩急は効果的で6回無安打だった。打線は初回に3安打を集中させて1点を先取。2~7回までは相手左腕・新地の前に1安打に抑えられ、1点ビハインドのまま終盤に突入した。

 8回。鳥取城北は2番手でマウンドに上がった阪上が三塁内野安打で出塁。犠打と右前打などで1死満塁とし、3番・河西のセンター右への適時二塁打で逆転した。なおも二、三塁で4番・吉田の右前タイムリーでこの回3点目。一気に新地を攻略し、マウンドから引きずり下ろした。続く安保も明徳義塾の2番手、2年生左腕の代木から左前適時打で追加点を奪った。打者一巡10人、6安打4点の猛攻を見せた。

 何とかヒットがほしい明徳義塾は8回裏、先頭の鈴木が四球で出塁。続く4番・新沢が左前へチーム初安打をマーク。その後、相手の送球ミスなどで1点を返した。なおも2死二塁から米崎が中前に打球を落とし、さらに1点を追加した。

 9回2死一、二塁から新沢が右越え逆転サヨナラ打で試合をひっくり返した。







明徳逆転サヨナラか

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