阪神の新外国人、ウィリン・ロサリオ内野手（２８）＝前韓国ハンファ＝の「捕手道具一式」が、メーカーに発注されたことが１８日、分かった。本職は一塁だが、メジャーで捕手経験のある大砲。
金本知憲監督（４９）もオプションとして捕手の可能性を示唆していたが、球団も本人も“本気”だ。屈強な体に防具をまとい、ブルペンではあのエースの球も受けるかもしれない。

灼けるような南国の日差しがスポットライト。分厚い胸板にまとう衣装は、プロテクターだ。紛れもない今季の主役が、沖縄・宜野座で“変装”する用意が整いつつある。
「捕手・ロサリオ」のためのキャッチャー道具一式が、キャンプインの「２・１」へ向けて、発注された。

「いきなり向こう（キャンプ地）へ行って、他の選手のものを借りるわけにはいかない。（新たに発注して）持って行くことになると思う」

球団関係者が明かす。当然、本職は一塁で、大きな期待をかけられているのも、米大リーグ通算７１発のその打棒。じっくりとニッポンの野球、投手、そして環境への適応を進め、調子を上げていくキャンプとするのが大前提だ。

だが、メジャー通算３２３試合でマスクをかぶった経験を生かすべく、その“捕手ぶり”を試すのなら、その場はキャンプしかない。
これまでにも金本監督は「万が一のときに捕手ができるのは心強い。備えとしてはいいんじゃないか」と、本気で期待をかけてきた。捕手２人制、メンバーを最大限に生かすための、まさにキーマン。本気の将には“本気の準備”で応えなくてはならない。

当人にも周囲にも、キャッチャー道具を用意しない選択肢など、なかった。防具あれば憂いなし。転ばぬ先の防具－。
プロテクターにレガース、そしてキャッチャーミットなど、すでにメーカーへ要望が伝えられており、着々と環境は整えられている。キャンプインを号砲に、いつからでもマスクがかぶれる。

投内連係で指示を出す姿は見られるのか。そして、盗塁阻止練習にも加わるのか。投手との呼吸を合わせることも一つの壁となりえるだけに、真新しいプロテクターを装着し、ブルペンへ繰り出す可能性すらある。
エースのメッセンジャーとの「助っ人バッテリー」が実現するのか、藤浪の剛球と「豪快バッテリー」で競演を果たすのか－。実戦マスクも当然、視野に入ってくる。

いよいよ来日の日も迫る。分厚く大きな体に可能性と選択肢をぎっしり詰め込み、やってくる。ベールを脱ぐキャンプインと同時に“本気”で用意した防具を着る。

★金本監督、発言ＶＴＲ

１６日に、ロサリオがオプションとして捕手可能であることについて言及。「万が一のときに、捕手ができるのは心強いわな。備えとしてはいいんじゃない？」と話すと、
「（ロサリオが３人目の捕手を出来るなら）捕手の代わりに投手を１人、増やせるし。中継ぎ８人とか」と、捕手２人制を視野に入れていることを明かした。




http://www.sanspo.com/baseball/news/20180119/tig18011905030001-n1.html