
阪神のジョー・ガンケル投手(28)が8日にウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦に先発して5回1安打無失点と好投した。降格後初実戦で持ち味の制球力を発揮してゴロアウト10を量産。視察した矢野監督にアピールした。
「自分の強みを出せたと思う。この期間でブルペンにも何回か入って、うまく調整できた」
精密機器と称される制球力で中村晃ら実力者も並んだ打線を手玉に取った。初回を6球で3者凡退に抑えてリズムに乗り、唯一の安打を許した3回も無死一塁からリチャードを外角スライダーで三ゴロ併殺に仕留めて切り抜けた。5回まで投げて、15アウトのうちゴロアウト10。球を動かしてバットの芯を外す投球が光った。
「左打者へ内角の直球を意識づけることで、外のシンカーも効果的に使えるし、打者に的を絞らせないという意味ではスゴく効果的だった」
初登板初先発だった6月24日のヤクルト戦では4回7安打3失点で黒星。翌25日には登録を外れ、2軍での再調整が始まった。雨天中止などで予定していた登板を2度流し、降格後は今回が初実戦。13日の間隔が空いても問題なく投げきり、平田2軍監督からも「低めに集めて制球もテンポも良かった。丁寧に投げられていたね」と評価された。
6回が終わったところで矢野監督は鳴尾浜球場を移動。快投を丸ごと届けた。9日に1軍で先発するガルシアの内容次第では早期昇格も見えてきた。(長谷川 凡記)