
次期エース、爆誕! 高卒2年目の阪神・西純矢投手(19)が、今年初実戦となった紅白戦に白組の先発で登板。“開幕投手”を任された右腕は抜群の安定感で2回を無失点に抑え、着実に進化した姿を見せた。矢野燿大監督(52)は「勝てる投手の要素を持っている」と絶賛。2020年のドラ1が目標の開幕ローテ入りへ、まずは順調なスタートを切った。
◆クイック使い大山をK斬り
タテジマのユニホームが太陽に照らされて輝いた。真っ新なマウンドに向かう背番号15から、エースの風格が漂う。今季初実戦となった紅白戦。“開幕投手”を務めた西純が、圧巻の投球だ。
「少し力みとかはあったんですけど、要所要所はしっかり投げられていてよかったと思います」
一回2死一塁。4番の大山と対峙した。カウント2-2から5球目。打者のタイミングを外すクイックモーションにバットが空を切る。この日最速の145キロで主砲を斬り「自信になります」と笑顔を見せた。
続く二回は、同期入団の井上と対戦。外角低めに投じた138キロ直球は糸を引くように、原口のミットへ吸い込まれた。見逃し三振に仕留め、2020年のドラ1&ドラ2対決にも勝利。2回を投げ、2安打2三振で無失点。4番と若き大砲から三振を奪い、誰よりもインパクトを残した。
◆安定感抜群!!2回0封、無四球
無四球と、安定感も十分。2年目で成長した右腕の姿に、球界を代表する投手が重なる。その投球フォームは米大リーグ、ツインズの前田健太。昨秋から、取り組んできた投げ方だ。
「バッターが立ってからは自然に投げることを意識して。特に大きく外れることもなくよかったと思います」
◆帽子飛ばない…フォーム固めの成果
上げた左足に、体の前で構えたグラブを軽く当てて「間」を作るなど、新投法が板につく。創志学園高時代、投げ終わるたびに拾い上げていた帽子も、この日は一度も地面に落ちなかった。
「首を振って投げているかの違い。そこがコントロールにつながってくる」。昨年8月には1カ月間実戦に投げず、安藤育成コーチ(現2軍投手コーチ)と徹底的にフォーム固めを行った。制球力の面でも、レベルアップは一目瞭然だ。
クイックも駆使し、相手の間合いを狂わす投球術に矢野監督は「野球の頭があるっていうかさ。勝てるピッチャーの要素を持っているんじゃないかと思った」とたたえた。指揮官をうならせた19歳だったが、自己評価は「きょうは50点ですね」と辛め。見据える先はさらに上のレベルだ。
◆もっと上へ…自己評価は「50点」
「いろいろな反省点や課題が出てきた。もっと詰めていかないといけない部分がある」
目標の開幕ローテ入りへ、大きな収穫。近い将来、虎のエースとなる男は宜野座でさらに進化を遂げる。(原田遼太郎)
●佐藤輝と「対戦なくてよかった」
西純は、D1位・佐藤輝と同じ白組だったため、注目の対戦はなかった。それでも「最初の打席でもベンチから見ていて、すごい嫌なファウルを打つな、と。対戦することがなくて、良かったです」と笑顔で話していた。
期待しすぎてしまうので話半分に聞いておこうとは思えど、ワクワクする気持ちは抑えられない😙
阪神・西純は「勝てる投手の要素を持っている」矢野監督絶賛 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20210204-00000620-sanspo-base …