

ピシッと抑える! 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が11日、甲子園で全体練習に参加。開幕投手に決定後、初登板となる12日の西武戦(甲子園)に向けて調整した。2017年4月27日以来勝ち星から遠ざかっている本拠地で、大阪桐蔭高時代にバッテリーを組んだ1学年下の森友哉捕手(25)を擁する強力レオ打線を封じ、3月26日のヤクルト戦(神宮)に弾みをつける。
■開幕投手決定後初の実戦マウンド
9年目で初の開幕投手が決まってから、初めて上がる実戦マウンド。藤浪は自分のため、そしてチームのために、甲子園での快投を誓った。
「いいイメージをつけたいですね。(甲子園で)勝っていないというのもありますけど。幸先良くシーズンを始めるために、ピシッと抑えて、いいイメージ、いい形で入っていけたら」
先発前日にもかかわらずブルペンで投球練習を行い、今年初の本拠地での登板を前に、投球フォームなどを入念にチェックした。
甲子園ではオープン戦を含め、2017年4月27日のDeNA戦で勝ち投手になったのが最後。好投しても、なぜか白星をつかめない。3月26日のヤクルト戦は神宮だがシーズンは長い。何度も立つであろう甲子園の“負のイメージ”を払拭できなければ、完全復活もなければ、目標に掲げるチームの優勝もない。
さらに、気持ちを奮い立たせるには最高の相手が待ち受ける。
■「すごいタイミング(笑)」背後に森が!!
「相手どうこうもありますが、まず自分のテンポ、タイミングで投球することが第一かなと」
12年、甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭高時代にバッテリーを組んだ1学年下の西武・森について、練習後にミックスゾーンで質問を受けていると…。背後からポンポンと背中を叩かれた。
振り返ると、阪神の後に練習するため、球場入りした後輩の姿が。「すごいタイミング(笑)。何の質問でしたっけ? 森がどうとかっていう話ですか? 森を意識するほど余裕のある展開になるかどうか分からないが、余裕があればいい勝負できればと思います」と不敵な笑み。森も「藤浪さんも調子がいいので、楽しみ。スピードもあるし、しっかり自分のバッティングができればいい」と、真剣勝負で応えることを誓った。
■開幕へ「戸惑いあるがやるしかない」
プロでの対決は通算3度で、2打数無安打1四球。18年6月3日(メットライフ)が最後だ。あれから3年。苦しみながら一歩一歩進んできた。新しい藤浪晋太郎を、先輩として見せつける。
「正直なところ、いまだ、戸惑いだったりはあるんですが。でも(開幕投手に)決まった以上はやるしかないし、そこに向けて、いい調整をしたい。そういう登板にできたらと思います」
3・26を前に、後輩を剛速球でねじ伏せ、甲子園で雄たけびをあげる。(三木建次)
★プロ入り後の藤浪vs森
★2015年3月6日(甲子園) オープン戦でプロ初対戦。藤浪は六回から登板し、七回に森と対峙。4球すべて直球、3球連続157キロを記録し、左飛に斬った
★15年7月17日(東京ドーム) オールスター第1戦で四回から登板した藤浪は、六回に森を153キロで一邪飛(天井直撃)に抑えた。3回無失点でMVPに選ばれると「特に“森さん”を抑えられてよかったです」と話し、球場を沸かせた
★18年6月3日(メットライフ) 交流戦で、レギュラーシーズン初対戦。藤浪は先発し、5回1/3を7失点(自責4)で負け投手に。六回に、代打で登場した森に四球を与えた
藤浪vs森の大阪桐蔭バッテリー対決!問題は天気やな... https://twitter.com/sponichi_endo/status/1369942775010000900 …