
<広島4-2阪神>◇31日◇マツダスタジアム
阪神ドラフト2位の伊藤将司投手(24)が上々のデビューを飾った。プロ初登板で5回8安打2失点。勝敗はつかなかったが、粘りの投球で先発の仕事を果たした。
「すごくワクワクした楽しみな気持ちでマウンドに上がりました」。4回2死二塁から投手の床田に同点打を浴びた後だ。2死二塁で前の打席で安打を許した田中広を迎えた。カウント2-1とボール先行ながら110キロの緩いカーブで空振りを奪い、最後は内角への126キロチェンジアップで三ゴロに仕留めた。出どころの見にくい独特なフォームで、打者のタイミングをずらし、縦の変化球で広島打線を打ち取った。
毎回の8安打を許しながら大量点は与えなかった。3回1死一塁では一塁走者の田中広を3度のけん制でアウトした。「走攻守で足とかを絡めてくるチームなのでけん制を多めにしていくのは心掛けていました」。マウンドさばきも表情もずっと落ち着いていた。
矢野監督は「落ち着いて投げられていた。ヒットの数はある程度、それなりに打たれたけど、内容的にはらしいピッチングができたと思います」とデビュー戦に合格点を与えた。ただ、伊藤将は、床田に浴びた同点の適時二塁打について「一番の反省点はそこだと思うので、投手でもしっかり低めに投げることを意識していきたい」。この課題を次戦への糧にするつもりだ。
開幕ローテーション6人の中で唯一の左腕。ローテ入りが見込まれていた高橋はキャンプ中に右脇腹を痛めて離脱し、新助っ人のチェンも状態が上がらず、開幕2軍スタート。そんな中、伊藤将は一戦ずつ状態を上げ、目標の先発ローテ入りをつかんだ。「緊張は少しあったんですけどそこは自分のメンタルの話。次の登板にいかしていきたいと思います」。ドラ1佐藤輝だけではない。楽しみなルーキーがまた出てきた。【磯綾乃】
試合後の談話入り速報②
「らしさ」発揮のプロ初登板 5回2失点の阪神・伊藤将は粘り腰 矢野監督「“らしい”ピッチング」― スポニチ Sponichi Annex 野球 https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/03/31/kiji/20210331s00001173566000c.html …