
(セ・リーグ、巨人8-3阪神、6回戦、3勝3敗、22日、東京D)マウンドでは何度も首をかしげ、ベンチで悔しさをにじませた。秋山が3回10安打6失点でKOされ、2敗目(2勝)。開幕から先発陣は、すべて5回以上投げていたが「22試合目」で途切れさせてしまった。
「きょうは、すごく悔しい結果になってしまいました」
必死で言葉を絞り出した。変化球の切れ、生命線の制球力ともに最悪だった。一回、2本の安打で招いた1死一、三塁のピンチ。前日に青柳から2打席連続アーチを放った岡本和にカットボールをとらえられた。打球は、中堅・近本の頭上を越える2点二塁打。さらに、重信にも左前適時打を浴び、3失点目だ。
今季は3試合すべてクオリティー・スタート(6回以上、自責点3以下)と安定感を誇った右腕が、巨人の勢いと雰囲気にのまれてしまった。
二回には先頭の吉川に被弾すると、1死一塁からは坂本に左越えの特大2ラン。四回の攻撃で代打を告げられた。
開幕からの虎の快進撃。セ・リーグトップの26本塁打と破壊力抜群の打撃陣が目立つが、やはり先発投手陣の頑張りが大きな原動力だ。
矢野監督は「アキ(秋山)が粘れなかったから、こういう試合になってしまった。でも、今まで頑張ってくれているわけだし。次回、しっかりやり返してくれたらいいんでね」と背信投球にも責めることはなかった。
今季初の東京ドームで巨人に1勝2敗と負け越したが、ここまで3勝3敗と互角だ。秋山は「この悔しさをもって(胸に秘めて)、次の登板では抑えることができるように頑張りたい」と決意を新たにした。リベンジする機会は、まだまだ残されている。(三木建次)