8日の中日戦こそ、不振から脱出してほしい大山の同点2ランが効いて逆転勝ちしたとはいえ、心の底から喜ぶ気には、まだまだなれない。それほどしんどい試合運びが続いている。これでは半世紀も前の阪神の姿ではないか。打てない打線。でも投手が頑張る。それが当時のタイガースのスタイルだった。
「1点でも取ってくれたら勝てると思ったもんよ」。あの頃の大エース、村山実はそう振り返っていた。
投高打低の典型的なチームだった。村山、小山、バッキー、渡辺、江夏。圧倒的投手力を誇った半面、打線は非力を極めた。それでも何とか1点を奪う。それで十分だった。この1点を守って勝った。強打の巨人に、阪神はこの武器で対抗した。
技術が向上し、野球道具も改良され、いまの野球はほとんど多く点を取らないと勝てなくなっている。それに乗り遅れているのが今シーズンの阪神。1点か2点しか得点できない試合がとにかく多い。チーム打率はリーグ最低、得点力も極めて低い。こんなことを繰り返していくと、ベンチは仕方なく動く。それが打順の変更であったり、起用だったり。これを決めるのは監督である。矢野の決断にかかっている。
しかし、少しばかり不可解な発言があった。それはヘッドコーチの井上の談話である。不振を極める大山について聞かれると、4番から外すことを示唆する言葉を、トラ番記者に明かしている。これによって翌日の紙面には「大山4番降格」という見出しが大きく扱われる。
もちろん井上にしたらはっきり明言したわけではないし、トラ番記者に対して正直で誠意ある対応をしているとも思う。ただ、4番を外す…というのは、チームにとって大きな出来事である。少なからず影響を及ぼす問題だけに、これは監督の口から出るべきものでは…の思いが強かった。
星野体制下のヘッドコーチだった島野は決してそういう重要事項は監督より前に明かさなかったし、岡田体制の時の平田もそうだった。ヘッドコーチはあくまで監督を支え、表には見えぬ裏の部分で、チームをまとめていた。そんな固定観念があるから、そして今のチーム状況があるから、井上のコメントが妙に引っかかったわけである。
話を結果の出ない打線に戻すが、これを選手の能力不足と片づけるのは簡単。そこで出てくるのがコーチの存在だ。ヘッドコーチの井上は昨年、打撃コーチ。そして現体制での担当コーチは北川。試合中、攻撃の時はベンチで矢野の横に、この2人の姿がいつもテレビに映し出されている。
苦しい時、結果がついてこない時。その時がコーチの手腕が問われる時になる。ここで盗塁、ここはバント、ここはエンドラン。こういった戦術は監督の判断だが、根本的な打つ、打てないの問題は打撃コーチの責任箇所となる。
果たして今シーズン、コーチから明確な攻撃指示が選手に伝わっているのか。打線として、みんなで束になって、ひとつの方向に向いているのかどうか。戦いぶりを見てきて、疑問に感じている。
例えば相手投手の攻め方。打ちあぐねたら、普通、コーチからの指示がある。球種に絞るのか、ボールの高低に絞るのか。それともコースの幅で見極めていくのか。いろいろな攻略手順があり、それを指示するのが打撃コーチなのだが、見ている限り、そこには統一感が伝わってこない。
よく解説者が「センター返しを」とか「逆方向に」と力説するが、これを打線全体でやられると、相手投手は本当に嫌になる、とよく聞いた。一流投手を攻略するには、そこまで徹底する必要があるのだが、いまの阪神には選手にお任せ、結果が出ればヨシッ、悪ければクソッで終わっているように見えてしまう。
7日の中日戦でも、そんな場面があった。1死二、三塁のチャンスで打席に大山。ここはおいしい場面だ。普通に向かえば得点できる状況で、大山は力んで、力んで、強引に引っ張り三塁ゴロ。こういう場面で、強引さをやわらげ、タイムリーな指示を出してやるのがコーチのはず。打席に入れば選手次第。これでは多くを望めない。
昔の話で恐縮だが、星野仙一は貧打が続いた試合後のミーティングで、打撃コーチの田淵を一喝。「どうするんや! 打撃コーチ、いいかげんにしとけ!」と怒鳴り散らした。選手に向けては言わない。あくまでコーチが改善策を考えろ、ということだった。
星野が田淵を怒鳴った。矢野は同じように井上や北川に強いメッセージを送っているのか。それほど重要なポジションだけに、いまのうちに対処法を示してほしい。(敬称略)【内匠宏幸】 (ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「かわいさ余って」)
「苦しい時こそコーチの手腕」 → 阪神の1軍コーチは全員矢野監督のYESマンです。ゴマすりはしても助言はできません。 https://www.nikkansports.com/baseball/column/takumi/news/202205080000909.html …
これは、的を射ている記事ではないでしょうか?😅
【内匠宏幸】苦しい時こそコーチの手腕 阪神は明確な攻撃指示が選手に伝わっているか(日刊スポーツ) https://news.yahoo.co.jp/articles/22f1712be58db003f410dae8c6a24778bf241806 …
【内匠宏幸】苦しい時こそコーチの手腕 阪神は明確な攻撃指示が選手に伝わっているか(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
いまの阪神には選手にお任せ、結果が出ればヨシッ、悪ければクソッで終わっているように見えてしまう。 https://news.yahoo.co.jp/articles/22f1712be58db003f410dae8c6a24778bf241806 …
要約 ベンチがアホやから
【内匠宏幸】苦しい時こそコーチの手腕 阪神は明確な攻撃指示が選手に伝わっているか(日刊スポーツ)
#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/22f1712be58db003f410dae8c6a24778bf241806 …
今年の阪神はこんなもんよ。大きく何か変わらんよ。正直、監督がシーズン中変わるわけじゃない、新助っ人野手3人目のとってくるわけでもなし、現有選手及び現首脳陣体制が変わらん以上何も特に変わらんよ。巨人ならもう、コーチの入れ替え組み換えしてるよ。笑
阪神は結局ぬるま湯。
#阪神タイガース