1


最下位に終わった3年目の金本体制が、矢野新監督に引き継がれると決まったとき、阪神ファンの中からあがったのは喝采の声だった。

だが、在阪のテレビ局が“優勝前祝い特番”まで作るほど盛り上がった就任3年目にまさかの大逆転を許したあたりから趨勢は変わった。ネット上では矢野を無能扱いする声が飛び交い、やることなすことすべてが批判、非難の対象となった感さえあった。

就任4年目の夏、NHK大阪が制作したドキュメンタリーの中で、矢野はほとんど睡眠が取れなくなっていたことを告白している。

「現役のときから眠りが深い方ではなかったんですけど、あのころはもう、薬飲んでも寝られへん。仕方がないから強い薬に変える。それでも寝られへん。最後は怖くなって、薬飲むこと自体をやめましたけど」

彼をそこまで追い込んだのは、結果であり、メディアであり、そして、ファンだった。

普段からメディアに対して壁を作り、結果を出すことが最高のファンサービスだと考えるタイプの監督──たとえば落合博満であれば、コロナ禍の特殊な取材体制もさしたる痛手にはならなかったかもしれない。

だが、矢野は違った。そして、時に野球界の定石、常識から外れることもある彼のやり方への理解者を増やすには、思いを伝える場が必要だった。3位に終わった就任1年目、記者たちと伝統的な付き合い方が許された時期、彼に対する厳しい声がほとんど聞かれなかったのは、単なる「1年目の御祝儀」だったのだろうか。

監督への再登板をオファーされたら?
いずれにせよ、多くの阪神ファンは優勝を逃した矢野に罵声を浴びせ、彼はチームを去った。

もう、阪神にはうんざりだろうか。

「いや、そんなことないですよ」

矢野は笑った。

「優勝できひんかった監督にファンが怒るっていうのは、当たり前のことやと思いますし、そこはもう、全然気にしてません」

2023年シーズンの阪神は、かつて1軍を率いた経験のある和田豊が2軍監督として現場に復帰した。和田もまた、ファンから厳しい声を浴びながらの降板だったが、今回の起用は、概ね好意的に受け止められている印象がある。今回の岡田監督同様、再登板があるのではと見る関係者は少なくない。

主力選手が「楽しもう」と若手に訴え、選手と監督が上下ではなく対等の関係を築いていたWBC日本代表は、矢野が阪神での4年間で作り上げようとしていたものに極めて似通っていた。これから少しずつ、日本人は上下関係を当たり前とするタイプの監督に対するアレルギー反応を高めていくことだろう。

矢野の再登板を望む声が高まる時が、きっとくる。

「もし本当にそういう時が来たら……まずはヘッドコーチやってくれてた一樹(井上)に声かけますね。本当にぼくの意図を酌んでくれる男やし、選手や裏方さんとのコミュニケーション能力も凄いんですよ。一樹はもうイヤやっていうかもしれませんけど、ぼくとしてはもう一生、離れられない」

いまは「すっかり眠れるようになりました」という男は、そう言って明るく笑った。

矢野燿大/Akihiro Yano
1968年大阪府生まれ。元プロ野球選手。捕手。1990年度ドラフト2位で中日ドラゴンズ入団。1998年に阪神タイガースへ移籍。2003年、2005年には、一軍の正捕手としてリーグ優勝に貢献。2008年、北京オリンピックの日本代表メンバーに。2010年引退。2013年~2015年、侍ジャパンバッテリーコーチ。2018年10月、阪神タイガース一軍監督に就任。2022年監督を退任し、現在は野球解説者/評論家。

金子達仁/Tatsuhito Kaneko
1966年神奈川県生まれ。スポーツライター。ノンフィクション作家。1997年、「Number」掲載の「叫び」「断層」でミズノ・スポーツライター賞を受賞。著書『28年目のハーフタイム』(文春文庫)、『決戦前夜』(新潮文庫)、『惨敗―二〇〇二年への序曲―』(幻冬舎文庫)、『泣き虫』(幻冬舎)、『ラスト・ワン』(日本実業出版社)、『プライド』(幻冬舎)他。

TEXT=金子達仁

https://news.yahoo.co.jp/articles/28024f94297540f9ee80d7b1acae4e0f30530366 


阪神タイガース動画集 【毎日更新】



ネットの反応


矢野再登板するときは阪神がどういう状況で何を求めて要請するのだろう
よく矢野は2軍監督やアマチュア指導者に向いているというけどそうだろうか
2軍やアマチュアは何より過程を大事にしなければいけない
それは練習の裏付けであったり
一つのポジションを極める時間を作ったり
そんなことが大事だと思う

矢野監督になって猛練習や休日返上といったフレーズは聞かれなくなった
それよりもコンディショニングや気持ちを高めると言ったことに注力していたように見える

矢野監督にあってるのは侍ジャパンかリトルリーグじゃないかな
多ポジション可能なスペシャリストやバントを必要としない実績抜群の選手層だったりが
最も矢野監督の活きる場所じゃないかな

あとリトルリーグは強度の高い練習を必要としない
気持ちの持ち方や試合の挑み方を教えられるので


優勝できなかったことで阪神ファンからは批判されてるけど、最下位のチームでしかも移籍組や外人頼みのチームを世代交代させて1度もBクラス無いというのは、下位に低迷していて世代交代しなきゃならない球団のフロントからはある程度評価されてるんじゃないかと。
本当かどうかわからないけど楽天から声かかってるという記事も出てたし。
東北福祉大だし野村さん星野さんと元阪神監督が楽天監督になってるし、なんなら田尾さんも元阪神だし、楽天から声かかっても不思議じゃないかなと思います


侍ジャパンに選ばれる選手のように、レベルが高く完成に近い選手達を相手に接するのと、上下差がある選手達に接するのを同列に扱うのはナンセンスです。
  
タイガースは阪急の息が掛かったオーナーに交代してフロントの意向も変わり、監督選びの際に色濃く反映されました。
開幕前から退任宣言したり、インタビューで文字職人の色紙を披露したりの公私混同が、HD幹部の逆鱗に触れたと言われています。
  
タイガースでは元の阪神電鉄の体制に戻らないと、矢野に監督の声が掛かることは無いでしょう。
他球団も4年連続で12球団ワーストのエラー数を記録した監督を招聘することはあり得ないと思います。


個々の采配はともかく、分かっていてセオリーの反対を行くところは好感がもてたけどね。今はみんな岡田を祭り上げてるけど、固定観念の野球には限界があるから。確かに高津はすごいよ。昔に戻っても進歩はない。自分の経験しか引き出しのない上司ではなく、色々やってみる上司の方が組織は伸びる。


仮に再登板あるなら井上コーチ呼ぶのか…
呼ぶにしてもヘッドは控えてほしいな。
監督もヘッドも、メンタルや!気持ちや!みたいなパターンだと、ダメになった時があれだからな。

木浪が今の木浪で居続けてたなら、
矢野監督もセカンド糸原に拘らなかったかもしれない。

結局、今佐藤や梅野の不調、ライト未固定で貧打で悩まされてるわけだし、
守備が大事なのもわかるけど、
とはいえ結局打てないと勝てないしね。


矢野さんにはブレない信念があるのは間違いない。ただ監督を退いて、外野から野球を改めて見た時に、自分に欠けていた部分を痛感すると思う。その部分をしっかり認識して成長した時には、阪神に限らず、オファーが来たら監督をして欲しい。その時が楽しみ。


ちな、50年来の大阪生まれの大阪育ちのジャイアンツファンですが矢野さんは良い監督だと思いますよ。選手への接し方は栗山さんと似ているし選手を信じて一緒に戦う姿は良いなぁと観ていました。ただ勝負勘というものが少し足りなかったのかもしれないし監督を支えるコーチ陣が弱かったのかもしれません。ファイターズやドラゴンズのような若いこれからのチームを指揮するようなことがあれば楽しみです。


矢野監督に対しては概ね以下のような意見が多かったと思います。
① 若返りを計れた。
② 勝負勘が弱い。
③ ヘッドコーチの選択ミス
④ チームを明るくした。
⑤ 若い選手にはやりやすかった。
⑥ 贔屓起用しているように感じる。
⑦ 厳しさがない。
⑧ 監督が前に出過ぎ。
⑨ 相手チームへのリスペクトがない。
⑩ メダル掛けとか監督がやるべきではない。

等々。

いいところもあるし、批判を浴びてしまう部分もあった監督だけど、個人的に一つ言えるのは、ヘッドコーチを井上ヘッドにしようとする発言に対して

「だから、そういうとこ!」

と突っ込んでしまう。


ヘッドも何言ってるかわからなかった。近本が出てクリーンアップで返すのが俺たちの野球としながら、近本3番に「あり」だったし、佐藤2番もセカンドも「あり」だった。今いろいろ語ってくれますが、ヘッドも意図などを語らなかったからいろんな批判があったんだと思う


10
ヘッドが井上なら再登板は無いやろうなぁ。
アカンのはそういうとこやで矢野さん。
矢野流でも構わないけど、勝負感と策略家であるコーチ陣で固めないと。
自分に勝負感と策略が無いからね。

・阪神タイガース動画集 【毎日更新】

・阪神タイガース情報多数


にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(野球)へ