＜阪神7－2中日＞◇23日◇京セラドーム大阪

　その名前がコールされると、「おぉー」と球場にどよめきが起きた。阪神新助っ人コルテン・ブルワー投手（30）がホーム初となる1軍マウンドに登板した。虎党へあいさつ代わりの「3人斬り」を見せた。

　「最高だね。あれだけの大声援のなかで投げることは本当気持ちよかったですし。これ以上の経験はないと思うよ」

　1点を勝ち越した直後の6回に登板。3番から始まる中軸との勝負を任された。難なく2死を奪い、この日本塁打を放った木下との対戦。初球、ボールとなったが来日最速となる155キロを計測。球場のざわめきも意に介せず、2－2とした後に142キロ変化球で投ゴロに料理。危なげなく3者凡退で打ち取り、来日初ホールドを記録した。ベンチの岡田監督も笑顔で拍手を送っていた。

　4日に来日し、13日に2軍広島戦で来日実戦初登板。1軍戦では15日広島戦（マツダスタジアム）以来、2試合目で勝ちパターンの登板は初めて。「16年ごろから自然と身についた」と話す高速カットボールも披露。4番宇佐見を151キロの勝負球で二ゴロに打ち取った。

　虎党の応援を受けながら上がる、初めてのマウンドとなった。1軍昇格前に同球場を観戦した際には、「観客も多かった。この観客の前で投げられたらアドレナリンも出ると思う。待ち切れないです」と語っていた。

　家族も来場する中、お立ち台では「ガンバルゼー！」と覚えたての日本語で意気込み。岡田監督も「悪かったらそんなんいけへんやろ、あんな勝ってる展開でね、おーん。コントロールもええしね、スライダー、カットもいいからっていうのもあったから」と絶賛。「まあ、いつでもいけるんじゃないそれは。起用方法というかね、勝ちゲームでね」と、今後の勝ちパターンでの起用も示唆した。盤石のブルペン陣で、新助っ人が存在感を高めた。【波部俊之介】

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