ヤクルトと阪神の3回戦は31日、神宮球場で行われ、延長12回を戦い決着がつかず6-6の引き分けとなった。この試合で、継投の是非を問われることになったのが、阪神の新守護神、マルコス・マテオ(31)の3イニング起用だ。
5-5の同点で迎えた9回に投入されたマテオは、川端、山田、畠山のヤクルトが誇る中軸を3者連続三振。延長10回二死走者無しで、マテオに打席が回ってくると、そのままバッターボックスに立った。
“髭魔人”のフルスイングに神宮は、異様な盛り上がりを見せたが、セカンドフライに倒れ、10回のマウンドへ。だが、慣れないフルスイングで異常が発生したのか、ストライクが入らない。
しきりにボールが滑るような素振りをして雄平をストレートの四球で歩かせると、マウンド上へ香田コーチが走り審判団と何やら協議すると、マテオがピッチング練習を始めた。これには真中監督が猛抗議。明らかなアクシデントが見られなかったのだから当然だろう。結局、抗議は認められず、試合が再開すると、バントで得点圏に走者を進められたが、マテオは立ち直って西浦を三ゴロ、中村をショートフライに打ち取った。
本来ならばここでお役御免だったのかもしれないが、11回表に、スーパールーキー、高山のこの日4本目のヒットを皮切りに満塁にチャンスを広げ、鳥谷が押し出し四球を選び6-5と1点を勝ち越すと、ベンチはマテオを3イニング目のマウンドへ送り出したのだ。
一死から坂口に四球を与えると、マテオの焦りが手にとるようにわかった。セットポジションで静止せずにボークで二塁へ進まれ、川端にキレの悪くなったカットボールをジャストミートされ、打球はライト線を抜ける二塁打となって同点とされた。一塁が空いているため山田との勝負を避け、代打・森岡を二塁ゴロ、二、三塁となったことから雄平を再び歩かせ、満塁策をとって荒木と勝負したが、11球も粘られた。最後はショートゴロに打ち取ったが、球数は61球に至った。
ブルペンに残っていたのは、2軍から昇格させたばかりの金田と、左腕、榎田の2人だけ。おそらくベンチはマテオの続投と、その2人の力量を比較して、マテオの3イニング目を決断したのだろう。マテオがタフだという理由もある。だが結果的に、その続投は失敗。おまけに今日、1日の横浜DeNA戦では、さすがにマテオは使えなくなり、守護神不在で連戦に臨まねばならなくなった。
元千葉ロッテの評論家の里崎智也氏は、「現場がどういう理由で決断したのかがわかりませんので、無責任に評論はできないですが、ストッパーのこの時期の3イニング起用は聞いたことがありません。明日は使えなくなるわけですからね。僅差の勝ちゲームの展開になると影響は出るでしょう。
おそらくですが、マテオ以外の投手への信頼がなかったのでしょう。しかし、負けなかったわけですから失敗とも言えません。このマテオの起用方法の是非の答えが出るのは、もっともっと先でしょう」という意見だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160401-00000002-wordleafs-base
2: :2016/04/01(金) 06:27:02.80 ID:
連戦の最中に目先の1勝を奪いにいって、明日以降の戦いに悪影響を与えてしまったのは、いかがなものか。
昨年、守護神のオ・スンファンは、63試合、69イニング3分の1を投げて41セーブを記録した。
長いシーズンを考えると大事に使わねばならない守護神をいきなり開幕直後に3イニング起用するのは無茶である。
投手の継投に関しては矢野コーチに任せていると聞く。見方を変えれば、こういう型に、はまらぬ采配も金本阪神の良さなのかもしれない。
もし成功していれば「常識外采配でカード勝ち越し!」という評価を受けていただろう。
ただ、里崎氏は、こんな指摘もした。
3イニングを投げさせたことで、マテオの弱点も、さらけだしてしまったというのだ。
「配球に傾向が出ました。困ったらスライダーです。とくにバッティングカウントではそうです。
今は、そのボールの軌道に慣れていないので通用していますが、慣れてくれば狙われる危険性があります。
セオリー通りの野球ばかりでは面白くない。それで、ここ数年の阪神は勝負どころで負け続けたのだ。
しかし、ポスト、オ・スンファンの期待を寄せられているマテオの成否は、チームの浮沈さえ握る重要なポイント。
どこでセオリーを使い、そこでセオリーを無視するかの、さじ加減も指揮官の大きな仕事。
コーチングスタッフの“若さ”が、継投采配のミスに出てしまったのならば、この経験を次への糧にしなければならない。