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<佐井注目>

 サッカーW杯で本田圭佑さんの解説が注目を集めていた。インターネットテレビ局ABEMAの中継中、特に最初は交流が少ない後輩、年下の日本代表プレーヤーに「さん付け」する姿も新鮮に映ったようだ。

 選手をむやみやたらに呼び捨てにしない。

 単純にこの観点でくくれば、野球界にも同じ試みに挑戦している解説兼評論家がいる。元阪神、ロッテの鳥谷敬氏が日刊スポーツで評論をスタートさせた22年1月、まず最初に約束した基本ルールが「どれだけ年下の選手でも呼び捨てにはしない」だった。

 「そもそも知らない人に呼び捨てにされて気持ちいい人はいない。その選手を応援、尊敬するファンの人たち、親や子供、親族といった家族の人たちの中にも、呼び捨てにされることに違和感を感じている人はゼロではないと思う。誰か1人でも不快に感じることはできる限りしたくない」

 珍しい提案の根底には、人一倍強い他者へのリスペクトが存在した。

 もちろん一概に「呼び捨て」を否定しているわけではない。鳥谷氏自身、「もともと仲がいい選手にはたまにフランクな話し方、呼び方をすることもある」と言う。そもそも今も昔も記事内では評論に限らず敬称略が一般的。ただ、この慣例が正しいかどうかを常に自問自答してこれたかと問われれば、少なくとも自分は反省するしかない。

 鳥谷氏は今年3月から社会人野球の強豪パナソニックでコーチも務めている。12月上旬、大阪・枚方市内の専用グラウンドで指導現場を取材させてもらった時も、選手を尊重する姿は際立っていた。

 「グラウンドに立つプレーヤーがいないと自分の仕事は成り立たないのだから、それは当たり前。選手を常にリスペクトして、どうなりたいのかを先に聞いてから、どうすればいいのかを考えることを意識している。一緒にいいモノを作っていきましょう、というイメージ。『教える』という感覚は一切ない」

 まずは対話。選手の意見を聞き、理想像への手助けとなる経験やアドバイスを伝えていく。「野球選手は1年間戦っていくうちに体も気持ちも変化していく。1つの形というよりは、バリエーションや引き出しを増やしてもらえるように」。指導時も評論時も、その姿勢は変わらない。

 日刊スポーツではこの1年間、鳥谷氏の評論記事でプレーヤーを表現する際は「~選手」「~投手」といった具合に表記させてもらってきた。

 「あくまで『自分の場合は』だけど、グラウンド上にいる選手たちをリスペクトする気持ちが少しでも欠けてしまったら、解説や評論にも変化が出てきてしまう気がする。だから来年もこの形を続けていきたい」

 23年も信念にブレはなさそうだ。【野球デスク=佐井陽介】

https://news.yahoo.co.jp/articles/b4ba3636d0acbffc38d4d70b3d034ddbf660e0e8


元阪神鳥谷敬氏が選手を呼び捨てにしない理由「少しでもリスペクトが欠けたら…」解説評論に信念(日刊スポーツ)  https://news.yahoo.co.jp/articles/b4ba3636d0acbffc38d4d70b3d034ddbf660e0e8  さすが鳥様! 選手を引退した後も姿勢が一貫している。



なるほど、、勉強になります。✍🏻 元阪神鳥谷敬氏が選手を呼び捨てにしない理由「少しでもリスペクトが欠けたら…」解説評論に信念(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース  https://news.yahoo.co.jp/articles/b4ba3636d0acbffc38d4d70b3d034ddbf660e0e8 


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