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先発に戻る! 阪神・藤浪晋太郎投手(27)が19日、甲子園での全体練習に参加した。矢野燿大監督(52)は優勝を目指す後半戦の〝プラスアルファ〟とすべく、シーズンの中断期間に行われるエキシビションマッチで、中継ぎだった右腕を再び先発で起用することを明言。今季開幕投手を務めた藤浪も、ローテ奪還へアピールすることを誓った。


誰もが活躍を渇望する虎のスターは、ワイルドな? あごひげをたくわえて汗を流した。3カ月ぶりにまっさらなマウンドに立つ。シーズン再開後を見据え、藤浪がエキシビションマッチで先発に再挑戦。矢野監督がくれたチャンスをモノにできるか―。再起をかけ、勝負の夏に臨む。

「今シーズンのスタートは先発で始まって、成績を残すことができず、中継ぎをやらせてもらっていましたが、先発をしたいというのは、自分の希望でもあるので、精いっぱい頑張りたい」

東京五輪による中断期間に突入したが、藤浪にとっては小休止などではない。自身の、チームの運命すら左右するガチンコのテストが始まる。

中断期間の取り組みを問われた矢野監督は「晋太郎(藤浪)は、もう一回、先発をやってもいいのかな」と27日のロッテ戦(甲子園)から予定されているエキシビションマッチでの先発起用を明言。その内容で、後半戦での役割を決める。

前半戦最後の1軍の先発陣は西勇、青柳、秋山、伊藤将、ガンケル、アルカンタラの6人で回していた。しかし、将は「アルカンタラを後ろ(中継ぎ)に持っていきたい」と中継ぎに回したい意向。1席空く先発の枠を、リリーフで飛躍した高卒2年目の及川らと競争させる構えだ。

藤浪はプロ9年目の今季、初めて開幕投手を務めた。出だしこそよかったものの、徐々に安定感を失い、4月末には2軍降格。6月の再昇格後は中継ぎとして13試合に登板し、1勝1敗、4ホールドと奮投した。「配球面もそうですし、いろいろ勉強できることはありました」。コロナ禍に見舞われた昨年も、途中で先発から中継ぎに配置転換されて活躍。シーズン終盤では再度、先発として投げて、好成績を残した過去がある。

前半戦は首位をひた走ったが、終盤に勢いが衰えて2位巨人に最大8ゲーム差を「2」に詰められて終わった。最後に優勝したのは2005年。当時を知る選手はもちろんいない。Vへ向けて、改めて起爆剤が必要だ。将も「まだ完成されたチームじゃない。プラスアルファは絶対に必要」と認め「そのプラス要素は晋太郎が頑張るのか、及川が頑張るのか、今までいるメンバーがまた頑張ってくれるのか。プラスアルファがないと―とは考えている」と〝先発・藤浪〟をキーマンの一人に指名した。

この日、キャッチボールやバント練習などで汗を流した藤浪は「ローテーションを取りにいかないといけない立場。アピールをして、勝ち抜けるように頑張りたい」と気合を入れ直した。

東京五輪が終わった後に、本当のタフな戦いが待っている。正念場で背番号19が〝プラスアルファ〟になる。真価が問われる1カ月が、始まる。(織原祥平)

■将「 制球は心配ない」 アルカンタラは中継ぎへ

矢野監督は後半戦でアルカンタラをリリーフに配置転換する意向を明かした。「短いイニングなら、もっと思い切って投げられる。制球は心配ないし、クイックもできる。中継ぎではめやすい」。これまで7試合すべて先発で2勝2敗、防御率4・05。80球を超えると球威が落ちて痛打されることが多く「先発より、短いイニングで―と何度も思っていた」。ロングリリーフも可能で、東京五輪に出場する岩崎とともに、守護神スアレスにつなぐセットアッパーとして期待した。

■及川も先発候補

藤浪とともに及川も中断期間中に先発調整することが決まった。矢野監督は「先発で調整させて、また(中継ぎに)戻すことも、もちろんある」と説明。5月19日に1軍初昇格すると、中継ぎとして15試合に登板して2勝1敗2H、防御率1・56。ブルペンに欠かせない存在となった。それでも指揮官は「先発で見てみたいし、使いたい」とチャレンジさせてみるつもりだ。




阪神の矢野燿大監督はエキシビションマッチで、藤浪晋太郎投手を再び先発で起用することを明言しました。藤浪投手も、ローテ奪還へアピールすることを誓いました。本日の大阪サンスポに掲載されています。 #阪神 #藤浪晋太郎 #サンスポ大阪整理部 阪神情報はサンスポ  https://www.sanspo.com/tag/npb/tigers/  pic.twitter.com/PrRVxpBSBb


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