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 阪神は6日の中日戦(バンテリン)に1―0で勝利し「アレ(優勝)」へ一直線の5連勝。初回に森下の左前適時打で先制に成功すると計5投手のリレーで虎の子のリードを守り抜き、スミ1勝利を実現させた。先発の才木は6回4安打無失点で7勝目。守護神・岩崎がキャリアハイとなる29セーブ目をマークした。
 接戦をまたも勝ち切ったが、試合後の岡田監督は「バントは失敗するし、走塁は失敗するし…。そらオマエ、こんなゲームになるわな」と計11安打で1得点しか挙げられず、8残塁の拙攻にはムッツリ顔。18年ぶりとなる頂点がくっきりと見えてきた今だからこそ、あえてチームを引き締め直した。
 とはいえ、チームはシーズン最大の勝負所である9月に入ってから無傷の5連勝。快進撃の裏には〝バモス福男〟と〝黒幕バモコーチ〟の存在がある。8月に10連勝(3~13日)、6連勝(19~26日)と2つの大型連勝に成功したが、この両期間に試合前円陣の声出し役を務めていたのが原口文仁内野手(31)だ。連勝中はゲンを担いで、同一選手が声出し役を継続。原口は声出しの最後にチームメートとともに「バモス!」と絶叫することが今やすっかりお約束となっている。「バモス」とはチームから愛される新助っ人・ミエセスの口癖。スペイン語で「さあ、行こうぜ」と言う意味だ。
 10連勝がストップした後、すぐさま原口を声出し役に〝再任命〟したのが馬場内野守備走塁コーチ。「あんだけ勝っててな。『なんでやらねえんだ? お前またやれよ』と(笑い)。あの世代の選手がチームを締めてくれないと」とニヤリと笑う。
 原口は野手最年長。大病を克服し、今もチームの代打の切り札として活躍する背番号94の人間性と存在感には虎首脳陣も一目置いている。一連の仕掛け人として馬場コーチは、今やナインたちから「バモさん」「バモコーチ」と呼ばれるようになってしまった。
 8月末には3連敗を喫し、一時的にマジックが消滅。2位・広島にも5ゲーム差にまで詰められ、周囲には嫌なムードも漂った。だが、9月1日のヤクルト戦(神宮)から原口が声出し役にカムバックするとチームはここから一気に5連勝。再点灯させたマジックはこの日、13にまで減った。馬場コーチは現在、体調不良でチームから離脱中。バモさんの復帰までこの連勝をキープできるか――。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1ddfd163b757a0505c1fdce6fea964626c671bb6
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