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 ヤクルトと神宮で激突する26日の開幕戦まで、いよいよあと3日! 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が本紙のインタビューに応じ、プロ9年目で初めて務める開幕投手への思いを明かした。新型コロナウイルスに感染したり、692日ぶりに白星を挙げるなど激動の2020年を経て成長した右腕は「ビールかけがしたい」と16年ぶりのリーグ優勝へ、意気込みを語った。(聞き手・織原祥平)

 --開幕投手を告げられて、心境の変化は大きいか?

 「そうですね。(開幕)ローテが決まっていた立場ではなかったので、オープン戦でしっかりアピールしないといけないなと思っていたところに、急に開幕という話が来たので。そうなった時点でローテは当確ですし、いきなり開幕戦ということだったので、やるべきことは変わってくるかなと思います」

 --開幕投手といえば誰のイメージが強いか

 「自分が入ったときは能見(現オリックス)さんが開幕投手をやっているイメージだったので、能見さんがマウンドで堂々と投げているイメージがあります」(※注1)

 --開幕投手としての理想像はある?

 「開幕投手で投げるということは、各チームのエース級の投手と当たるということですから。そういうところから白星を重ねていったりとか、そういう人と渡りあえる投球ができないと、と思っています」

 --一昨年、去年を経験して、人生観や野球観が変わった部分は(※注2)

 「割と物事を落ち着いて考えられるようになりましたし、一喜一憂しなくなったというか、周りの雑音に対して、あまりイライラしなくなったりとかはあります」

 --昨年8月21日のヤクルト戦(神宮)で692日ぶりに勝利したときに「人の痛みが分かるようになった」と(※注3)

 「自分が苦しいことがあったときにこそ、人に優しくしたり、理解できたりすることがあると思うので、そういう意味では野球人としてもそうですし、人としても人間として成長できたのかなと思います」

 --ファンへの思いも変わってきた

 「そうですね。やっぱりプロである以上、魅せるプレーとか、ワクワクするプレーで楽しんでもらいたいなという気持ちは、今まで以上に持つようにはなりました」

 --チームは2005年以来、優勝から遠ざかっている

 「優勝したいですね。個人的にはビールかけしたいです。自分が入ってから一回も優勝していないですし、チャンスがあったところで逃したりもしているので、そういう思いはあります」

 --優勝するためにどういう活躍をしたいか

 「いろんな人にお世話になりましたし、よくない時期に支えてくださった方はたくさんいたので、そういった人たちに1軍で元気に投げている姿を見せることは大前提ですし、それで活躍して、自分が野球を楽しんでいる姿を見せられたらと思います。それももちろん大事ですけど『いい顔して野球しているね』って言われるように。あまりいい顔して野球していなかったと思うので、いい顔を見せられたらと思います」

 --改めて開幕に向けての意気込みを

 「気負いすぎないようにしたいと思います。もちろん、チーム一発目の試合で大事ですけど、あまり気負い過ぎて固まり過ぎるのもよくないと思うので、大事な試合と自覚しつつ、できるだけフラットに入りたいと思っています。そんな感じでポンと開幕戦に入っていければ、いいシーズンを過ごせると思うので、1年間好不調の波なく、しっかり投げていけばいいなと思います」

 --周りの人たちは「表情がよくなった」と言っているが、手応えを感じているところもある?

 「(要因は)技術的に安定しているからじゃないですかね。いい取り組みができているから、自然といい表情と言われるのかなと思います」

 --ワインドアップに再挑戦したきっかけは

 「これというのはないですね。なんとなくやったわけではないですけど、(左足を踏み出すときに)ちょっと後ろに体重を残して反動をつけるというか、体全体で投げるイメージを出すときに、ワインドアップの方がやりやすいなと思って。その方が自分のやりたいことが表現しやすいので、自分のなかでそういう結論になったという感じです」

 --昨年、大変だったときに原動力になったものは

 「野球は仕事ですしね。成績が出なくてもやるしかない。野球が嫌いなわけじゃないですし、仕事になってしんどい部分もありますけど、やるしかないと思って。ずっとよくなるためには、どうしたらいいかという思いだけです」

 --今年の具体的な目標は

 「個人的な目標としては、イニングをしっかり投げたいなと思っています。まずは規定投球回を投げて150、160、170、180イニングと、どんどん投げていきたいです」

 --やはり本拠地の甲子園で勝利したい(※注)

 「ホームで勝てないことはよくないことですし、甲子園というホームの独特の雰囲気のなかで勝てていないので、やっぱりあの空気感のなかで勝ちたいなと思います」

 注 藤浪が最後に甲子園で勝利投手となったのは2017年4月27日のDeNA戦(5回2失点)。その後、甲子園では23試合に登板(中継ぎ含む)しているが、勝利投手にはなっていない。

◆輝は「今まで見たルーキーの中で一番衝撃…すごい」

 藤浪は大注目のD1位・佐藤輝(近大)にも言及。「すごいなと思いますね。オープン戦とかを見ていると今まで見たルーキーの中で一番衝撃的というか、すごいという感じです」。一方、自身も含めて大山、近本ら1994年度生まれがチームの中心となった。「一緒に頑張りたいと思います。人数も多いですし、主力級も多い。しっかり引っ張っていけるように。チームの中心、核となっていけるようにと思います」と決意を新たにしていた。

◆武豊から金言

 この日は鳴尾浜での投手指名練習に参加した藤浪。インタビューでは精神的に成長したきっかけのひとつに、中央競馬の武豊騎手(52)の名前を挙げた。オフには同騎手がプロデュースするジムでトレーニングに励み、親交も厚い。競馬界のスーパースターに『(注目されている存在だと)あえてそう思う方がいいよ』と金言を授かったことを明かし「『なんで自分だけこうなる』と思うより、自分はそういう存在だと思って、おごりではなくて、あえてそう思ってプレーしなさいと言ってもらったことはあります」と語った。




🔽阪神・藤浪、開幕直前インタビュー「エース級投手と渡りあえる投球を」「ビールかけしたい」 #SmartNews 藤浪投手がエース級の活躍が出来れば、昨年よりも大幅に勝ち星を積み重ねられるはず😌 #藤浪晋太郎 #阪神タイガース #阪神ファンと繋がりたい #プロ野球 #野球  https://www.sanspo.com/baseball/news/20210323/tig21032305020005-n1.html 



ビールかけ、やりましょう!! 阪神・藤浪、開幕直前インタビュー「エース級投手と渡りあえる投球を」「ビールかけしたい」 - SANSPO.COM  https://www.sanspo.com/baseball/news/20210323/tig21032305020005-n1.html  @sanspocomより


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