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 即戦力としての期待を受けながら、1年目の今季は1軍登板なし。阪神・鈴木勇斗にとって悔しい1年だったに違いない。宜野座での春季キャンプで、初めて実戦形式の登板となったシート打撃では21球中16球がボール球。自然と涙があふれたあの日から、顔つきがだんだんと良くなってきた。

 「大きく言えば制球面と平均球速を上げることをテーマにしていて、制球面に関しては2球で1ストライク1ボール以上のカウントを作ることを目標にやっています」

 今季終盤には確かな手応えをつかみ、フェニックス・リーグなどでもゾーンの中で勝負できるようになってきた。以前とは、意識も変わってきたという。

 「自分の中でも投げていて、以前よりもしっかり狙ったコースに投げられている。自分の場合はコースギリギリを狙うというよりは、アバウトに構えてもらったところに強い球を投げるということをやってカウントを稼いでいくことが自分の持ち味だと思う。前まではコースに投げなきゃ、打たれたらダメとかの考えを持ってしまって、ダメにしてしまっていた。今は打たれたらしょうがないじゃないけど、自分の持ってるボールを投げて打たれたらもっと練習が必要だという考えです」

 先輩左腕からの“声”もうれしかった。自身が鹿児島県の鹿屋中央高3年時に初対面してから、尊敬の対象だった高橋遥人からは「自分の武器、軸は絶対にぶらさない方がいい。自分に合わないものは切り捨てる。挑戦はいいけど、自分の軸はぶらさない方が」と声をかけられたという。

 プロ入り後、様々な指導や意見を全て取り入れようとした時期があったという。プロ1年目で右も左も分からない状況。取捨選択が難しく、自分の投球スタイルを見失う時期があったそうだ。そんな時、高橋からの言葉が鈴木の意識を変えた。

 「試していきながらも合わなかったらキッパリとこれは合わないなと考えたり、合いそうだったらやってみようという意識でやってから良い方向に向かっていますね」

 最速152キロの直球を投じるなど素材は抜群。投球での成功体験を増やし、さらなる自信をつけたい。先に1軍登板を果たした同期入団の森木や桐敷に負けじと、聖地のマウンドを目指していく。(デイリースポーツ・関谷文哉)

https://news.yahoo.co.jp/articles/f306aed50eeb164978c64743e30e7b1ffc3ac231


藤川球児に、佐藤蓮とともにドラフト上位で制球が悪い素材型を取ってはいけないと酷評されてしまった。来年は汚名返上を期待している。 遥人からの金言を胸に-制球難で悔し涙を流した阪神・鈴木がプロ2年目に向かう(デイリースポーツ) #Yahooニュース  https://news.yahoo.co.jp/articles/f306aed50eeb164978c64743e30e7b1ffc3ac231 


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