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 甲子園での1軍全体練習を指揮した阪神・井上一樹ヘッドコーチ(49)は4日、高山俊外野手(27)のムキムキボディーに驚き、感動したことを明かした。かつての輝きを取り戻そうと必死にアピールを続ける2016年の新人王。この勢いでレギュラー奪取を期待した。

 甲子園クラブハウスのウエートルーム。井上ヘッドコーチは体重測定で上半身裸になった高山をみて驚いた。ユニホーム姿では気づかなかった。目にしたのは筋骨隆々。いや、ムキムキになったボディーだ。

 井上ヘッド 「お前、やせたな」

 高山 「締めました。やっぱり、自分の中で、そういうこと(肉体改造)を考えた方がいいかなと」

 2人だけの会話だったが…。井上ヘッドは、高山の今年にかける思いを虎党にも伝えたい-とばかりに公開した。

 「コイツ、ちょっと違うな、と。本気度を、そのひと言で感じたんだ。去年、ふがいなかったのを、どう取り返すか。あいつは、あいつなりに考えてきたんだなと(思った)」

 2016年の新人王。将来は虎を背負っていく選手と期待されたが、プロの壁に阻まれ、5年目の昨季は自己最少の42試合出場(打率・152)にとどまった。追い打ちをかけるように、同じ左打ちの外野手、ドラフト1位・佐藤輝(近大)が入団。井上ヘッドは土俵際に立たされた高山のイメージが春季キャンプで「変わった」という。その予感は的中した。沖縄での実戦11試合で高山は打率・429(35打数15安打)と打ちまくった。

 「キャンプで、矢野監督が(MVPに)選んだのも、それに値する気持ちと結果かな。『高山をスタメンで外すわけにはいかないでしょ』というのを(高山自身が)作りあげたいというのは汲んでいる」

 5日のソフトバンク戦からはサンズや糸井らも本格的に出場する。高山は「これからが僕の中では勝負だと思っている」と現状に満足していない。開幕スタメン争いへの本当の戦いが始まる。

 井上ヘッドは「チャンスは少なくなるかもしれないが、存在価値を見せて、アピールして、乗り切ってほしい」と願う。打棒復活のため、肉体改造に着手した高山への熱いメッセージだった。(三木建次)


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