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 先発再転向の準備を進める岩貞が“中継ぎ脳”を生かしての白星量産を宣言した。

 「来年はより頭を使って。先発をやるからにはこれまでのリリーフの経験を生かして勝ちに貢献できるように。勝った状態でリリーフにバトンを渡せる状態にしないと、先発に戻る意味もないので」

 両方のポジションを知る強みを生かす。昨年から本格転向した中継ぎでは、今季も自己最多53試合に登板するなどフル回転。対左のワンポイント、優勢、劣勢、イニングまたぎとさまざまな場面で起用された。そんな“財産”を20年以来となる先発の場で生かさぬ手はない。

 「リリーフでは全力で3つアウトを取りにいく。先発では一番長ければ27個。リリーフの感覚でいけば頭でっかちになっちゃいますけど、ピンチとか分岐点で(中継ぎの)頭をしっかり使っていく」

 1イニングに全集中することで身につけた配球や勝負勘は、先発時の窮地などで必ず助けになる。「“エイヤー”でなく配球の中で打ち取れれば成長した姿を見せられる」。3年目だった16年には10勝&規定投球回を達成。ローテーション投手として奮闘したが、本人は納得していない。

 「9敗してる。クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)で言えば勝ち星以上にあげられていたけど、ロースコアで負けるのが一番ピッチャーの自力だと思うので」

 自己最多タイの10勝を目指すかという問いにも「もっとですよ。先発でチームに貢献した年は一度もないので。貯金にこだわっていきたい」と貪欲。求めるのは新たに進化した自分の姿だ。(遠藤 礼)

https://news.yahoo.co.jp/articles/7efaa31ad8247cd4af3e25065c87cead714b8fce 
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