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 神スイングならぬ〝美スイング〟でアノ天才打者の再来を予感!? 阪神の沖縄・宜野座キャンプにおいて野手でブレーク候補の呼び声が高いのが、高卒2年目の遊撃手・高寺望夢内野手(19)だ。

 佐藤輝や中野、伊藤将ら20年のドラフト入団組で長野・上田西高からドラフト7位。佐藤輝らが、開幕から一軍で即戦力として活躍した一方、唯一の高卒入団ということもあり、昨季は二軍で下地作りに専念した。昨秋のフェニックスリーグでは、29打数16安打の打率5割5分2厘と猛アピール。50メートル6秒の俊足と遠投110メートルの強肩で走攻守3拍子が揃った次代のレギュラー候補として、名前が挙がるところにまでこぎつけた。

 無限の可能性を秘めたそんな19歳だが、打撃においてはすでに「おっ!」と二軍関係者たちの琴線に触れた出来事も。素振りをしていた高寺の姿が、かつて広島で「天才打者」と言われた前田智徳氏の姿に〝ウリふたつ〟だったという。

「まだ、みんなが高寺の顔と名前を覚えたてのころ。素振りを見てたあるコーチが『あれ誰? めっちゃキレイなスイングする』ってつぶやいたのをきっかけに『誰や誰や?』って話になって。それで前田と同じ時代に現役だった人が『前田や!』言ったのをきっかけにその場は『あ~分かる』ってなった」(二軍関係者)

 往年の前田のようにバットが自分の体から離れず、巻き付くような高寺の「美しい素振り」を見て、二軍首脳陣も目を奪われたという逸話だ。同関係者も「やっぱり理にかなった振り方とか、体の使い方をしているよ。スイング軌道にまったく違和感を覚えないというか、キレとか力強さとは別に高寺のスイングには、よどみない滑らかさがあるのは確か」と証言する。

 伸び盛りの19歳が、プロ23年で生涯打率3割2厘を誇る天才打者に一歩一歩、近づくことができれば…。虎の未来像は、さらに明るいものとなりそうだ。

東京スポーツ

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