1


トリさん、打ちまくって優勝します! 阪神梅野隆太郎捕手(30)が大先輩に元日の誓いを立てた。22年から日刊スポーツ評論家に就任した元阪神、ロッテの鳥谷敬氏(40)と初対談。国内FA権を行使せず残留した理由は? 若虎軍団をV奪回に導くカギは? スランプ脱出の秘策とは? 今季の3大目標からリーダー論、打撃論まで久々の再会で語り尽くした。【取材・構成=佐井陽介】

   ◇   ◇   ◇

鳥谷 明けましておめでとう! まずは去年FA権を取れて良かったね。どうするか悩んだと思うけど、残留を決めた理由は?

梅野 明けましておめでとうございます! FAに関しては初取得だったので、トリさんにも話を聞きたかったぐらいです。この4、5年は一番多く試合に出させてもらっていますが、特に去年は全然数字を残せなかった。優勝争いの中でチームとしても悔しい終わり方をした。それをバネに結果を出して見返したい、やり返したい気持ちが強かった。ファンの皆さんからのメッセージもインターネット上だったりで伝わってくるものがあって、残留させてもらいました。

鳥谷 去年は正直、途中までは優勝できると思っていたんじゃないかな。

梅野 正直、いけると思いました。ただ、終盤はゲーム差が縮まってくる圧がありました。自分たちも最後の最後は3連敗もなかった。それでもヤクルトが9連勝して7連勝して…。僕自身、プロ8年目で143試合目まで優勝争いが分からないことはなかった。そんな1年を全員で味わえたのは良かったけど、今年はまたゼロからのスタート。今度こそ優勝したいです。

鳥谷 技術的な目標はどうかな? 守備には当然自信があると思うけど、打つ方はどうだろう。

梅野 捕手なので、どうしても打撃面以上に守りを重点的にやらないといけないという思いは強いんですけど、今はiPadとかで研究できる。去年は打率2割2分台。今年は打撃面をもっと追求して、打ちまくりたいと思っています。

鳥谷 試合に出るためにも打つしかないからね。捕手はチームを勝たせられるかが大事だけど、打てれば試合に出続けられる可能性が高くなるし、チームも勝たせられる。打って、いずれ給料を倍にしてもらえたら(笑い)。あと、見出し用に目標を言ってもらおうか。3割30本100打点でいいよね(ニヤリ)。

梅野 いやいや! それはちょっとビッグマウスすぎますよ…(苦笑い)。

鳥谷 自分もあまり数字の目標が好きじゃなかったな。余計な概念はいらないと思っていたから。全試合スタメンマスクは? あれっ、なんでオレが考えているんだろう(笑い)。

梅野 それ、いいですね! 1年前に「得点圏で打ちたい」と言って、去年は得点圏打率だけは良かった。見出し的な目標も良いかもしれないですね。

鳥谷 じゃあ、3割30本100打点だな!

梅野 いやいや…(笑い)。でもチーム目標は当然優勝になりますけど、個人的には本当に打ちまくりたい気持ちが強いです。プロに入って最初の頃は意識10割のうち守備7割、打撃3割ぐらいで、疲れてきたら「お願いだから誰か打って」という感覚もあった。もう、それではいけない。去年は7、8番だけでなく、6番を打たせてもらうこともあった。今年はどんどん打順を上げて、打つ方でも勝利に貢献したい。全試合スタメンマスクをかぶって、打ちまくりたいです。

◆鳥谷敬(とりたに・たかし)1981年(昭56)6月26日生まれ、東京都出身。聖望学園3年夏に甲子園出場。早大2年春に東京6大学史上最速タイで3冠王。03年ドラフト自由枠で阪神入団。04年9月からの1939試合連続出場はプロ野球2位、17年9月には通算2000安打を達成した。19年限りで阪神を退団し、20年3月にロッテ入団。21年限りで現役引退。13年WBC日本代表。ベストナイン6度、ゴールデングラブ賞5度。180センチ、79キロ。右投げ左打ち。

◆梅野隆太郎(うめの・りゅうたろう)1991年(平3)6月17日、福岡県生まれ。福岡工大城東-福岡大を経て13年ドラフト4位で阪神入り。1年目から92試合に出場。17年に正捕手の座をつかみ、18年から3年連続ゴールデングラブ賞。19年4月9日DeNA戦では阪神捕手で初のサイクル安打を達成。21年夏の東京五輪では侍ジャパン金メダル獲得に貢献。21年オフは同年に初取得した国内FA権を行使せず、3年契約で残留した。173センチ、75キロ。右投げ右打ち。






続きを読む