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 ◇セ・リーグ 阪神6―5広島(2022年8月31日 甲子園)

 阪神の大山悠輔内野手(27)が広島戦で2本の同点打を放ち、1点差勝利に貢献した。打点を挙げた試合は6連勝で、甲子園に限れば今季20戦16勝3敗1分け、勝率・842と無類の強さを誇る。前夜の決勝弾に続く活躍で、チームは今カード前に1・5差に迫られていた広島に連勝し、3カードぶりの勝ち越し。クライマックスシリーズ(CS)進出争いが本格化する9月は20試合のうち14試合が甲子園開催。その勝負強さで、ラストスパートの先頭に立つ!

 甲子園が2夜連続で大山の庭と化した。2本の適時打を放った。決勝ソロを放った前夜に続いてお立ち台に上がり、3万4685人が入ったスタンドから大きな拍手を受けた。

 「いつも投手陣に助けられているので、きょうは野手陣で何とか助けることができたのかなと思っている」

 2本ともに、1点劣勢の展開で打ったことに価値がある。4回1死一、二塁で左中間を破る適時二塁打。広島先発・九里のスライダーをとらえた。2回の1打席目に、同じ球種で三振をしたことが伏線。“読みの大山”の真骨頂を見せたこの1打が、1イニング4得点の引き金になった。

 「スコアラーさんやコーチとミーティングをして、いろんなパターンを考えながら打席に入っている。まあ、狙いどおりだと思う」

 3点差を引っ繰り返された直後の5回は、3番手の最速165キロ右腕、コルニエルのスライダーを「追い込まれていたので食らいつくだけだった」と泳ぎ気味で中前へ運んだ。2死から右前打で出て二盗した佐藤輝を還した。この日2本目の同点打に「輝が盗塁してくれたのでタイムリーになった」と、仲間の働きに応えた。

 今季23本塁打のうち14本が甲子園と無類の強さを誇っているが、打点も荒稼ぎ中だ。打点を挙げればチームは6連勝中。この日の2打点を加えた今季78打点のうち聖地で35打点を挙げており、甲子園で打点を挙げればチームは今季16勝3敗1分け、勝率・842。圧倒的な強さを演出する「勝利請負人」状態だ。

 夏の長期ロードは10勝14敗と負け越した。その間に新型コロナウイルス感染で12試合を欠場したため、「しょうがないことだけど、そこでチームに貢献できなかったので、なんとかしたいという気持ちがある」と強い責任感で戦っている。復帰後は40打数16安打で打率4割。1カ月ぶりに本拠地に戻ったこの2試合は、大活躍で連勝に導いた。矢野監督は「チームを引っ張る、頼りになる存在になってくれている」と大きな信頼を寄せた。

 残り20試合のうち14試合が甲子園。首位・ヤクルトの背中は遠いが、5差あるDeNAを引っ繰り返すことは可能。ラストスパートの先頭に立つのは、大山だ。(倉世古 洋平)




【阪神】〝勝負弱さ〟消えた大山悠輔が二夜連続お立ち台 球団関係者「頼もしいバッターになってくれた」(東スポWeb) #Yahooニュース  https://news.yahoo.co.jp/articles/f87fdf588a0b3960ba0f29a4c9a021853a9c08bc 



阪神・大山、同点打2発でチームに勢い 矢野監督「頼れる存在に」  https://mainichi.jp/articles/20220831/k00/00m/050/395000c  pic.twitter.com/djx0i1k6Zi


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