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 ◇ナ・リーグ優勝決定シリーズ第5戦 ドジャース7-3ブレーブス(2020年10月16日 アーリントン)

 主役の座をさらい、次戦に望みをつないだ。ドジャースが16日(日本時間17日)、ブレーブスとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦で逆転勝ち。対戦成績を2勝3敗とした。1点を追う6回、ド軍のウィル・スミス捕手(25)が、ブ軍のウィル・スミス投手(31)から決勝3ラン。ポストシーズン(PS)史上初の同姓同名対決が勝負を分けた。

 「アイ・アム・レジェンド」と言わんばかりの、打席での落ち着きぶりだった。1―2の6回2死一、二塁。ドジャースの5番打者は、2球で簡単に追い込まれた。

 「とにかく打てる球を待っていた」

 打つべき球に「フォーカス」し、3球見送った。フルカウントから、ブレーブスの救援左腕が投じた95マイル(約153キロ)の内角低め直球を完璧に捉えた。大飛球は左翼席へと消え、「ウィル・スミス対決」を制した。

 起死回生の逆転3ランは、自身にとってもPS初アーチ。デーブ・ロバーツ監督からは「大きな一打だった。甘い球ではなかったが、素晴らしいスイング」と絶賛された。16年ドラフト1巡目で入団。メジャー2年目で早くも強力打線の中軸に座る男が、輝くスターの資質を示した。

 これが「幸せのちから」なのか。1勝3敗で負ければ敗退。それでも強打の捕手は、緊張感よりも大舞台でプレーできる喜びを体現した。被弾した同姓同名の31歳は「良い打者。内角球をうまく打たれた」と脱帽した。

 注目対決にも、25歳は「よくある名前だから」と冷静。メジャーデビューした昨季はPS4試合で打率・077と低迷した。今季はここまで全10試合に出場し、8安打9打点。もう「バッドボーイズ」から卒業だ。

 「素晴らしきかな、人生」と感じられるワールドシリーズまで、あと2勝。全米を感動させるまで、幕を下ろすわけにはいかない。

 《レギュラーシーズンでは投手に軍配》PSで同姓同名の投手と打者が対戦するのは史上初。レギュラーシーズンでは19年9月6日の9回2死から「ウィル・スミス対決」が実現し、空振り三振で投手のスミスに軍配が上がった。また、データ専門会社エライアスによればレギュラーシーズンも含め、61年以降の公式戦での同姓同名対決で本塁打になったのは初めてだ。

 ▽日本球界での同姓同名選手 日本ハムでは86~89年に投手と内野手の「田中幸雄」が在籍。投手は「オオユキ」、内野手は「コユキ」の愛称で親しまれた。西鉄では71、72年に投手と外野手の「高橋明」が、阪神では82年に同じ投手の「佐藤文男」が在籍。86~00年にヤクルトなどの投手、81~90年に南海などの外野手として「山田勉」がプレーしたが、両者の対戦はなかった。




投げるもウィル・スミス、打つのもウィル・スミス。 同姓同名対決とは珍しい。 日本ではどうだったのかな。



 https://m.youtube.com/watch?v=fLmEqSWSPPM  同姓同名対決はウィル・スミスの勝ち


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