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【「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記】

藤浪に総額1400万ドル(約18億5500万円)の値札-。阪神からポスティングシステム(12月1日申請)を利用して大リーグ移籍を目指す藤浪晋太郎投手(28)に対して大リーグ4~5球団が獲得の意思を示し、争奪戦になっています。代理人のスコット・ボラス氏はベースになる金額(契約金+年俸)と出来高を含め、2年契約1400万ドル辺りを契約締結の基準としている模様です。早ければ年明けの1月2日にも移籍球団が発表される可能性もあります。オリックスからポスティングシステムでレッドソックスに入団した吉田正尚外野手(29)は5年契約の総額9000万ドル(約119億4900万円)で契約しましたが、今季3勝(5敗)の藤浪も日本プロ野球では考えられない大金が目の前に浮上しています。

■日本と大リーグの年俸格差拡大

改めて日本プロ野球と大リーグとの年俸格差を思い知ったオフでした。どうしてこんなに違うのか…。これでは日本プロ野球界からの一流選手の流出は今後、一気に加速していく…と何だかザワザワした気分にさせられるオフでした。

今オフ、ポスティングシステムを利用してオリックスからレッドソックスに移籍した吉田正尚外野手は5年契約の総額9000万ドル(約119億4900万円)で契約を締結。ソフトバンクから海外フリーエージェント(FA)権を利用してメッツに移籍した千賀滉大投手も5年契約の総額7500万ドル(約102億円)でした。

吉田の今季年俸は4億円(推定)です。千賀は6億円(推定)。日本プロ野球界でもトップクラスの年俸者でしたが、それでも海を渡る2人の新たな条件は平均年俸で20億円を超えますね。倍どころじゃあありません! そんなにもらってもどこに使うのか? といらない心配までしそうな巨額契約です。

12月5日に第15代の新コミッショナーに就任した元経団連会長の榊原定征氏(79)は「米国と日本の事業規模も3対1に近くてもいいのではないか。歴史や組織などが違うため、一概には言えないが、事業拡大の余地は十分にあると思う」と話しましたが、こうした選手の条件面の大きな日米格差は今後の重要課題となるでしょう。

両国の人口は米国が約3億3000万人で日本は約1億2000万人。大リーグは30球団でプロ野球は12球団。シーズンの観客動員数も大リーグとプロ野球では約3対1の比率です。しかし、事業規模は大リーグがプロ野球の10倍。選手の条件面もそれに付随した?いやそれ以上の比率です。では、どうやって日本のプロ野球は大リーグに迫っていくべきか…。そんなことをココで書いていたら、藤浪の話に行かないまま1000行を超えてしまいますね。

■年明け早々の1月2日も発表か

さあ、藤浪です。このコラム(「阪神・藤浪晋太郎の大リーグ移籍は越年必至ボラス代理人の事情もからむ」=11月22日アップ)ではポスティングシステムで大リーグ移籍を目指す藤浪の契約締結は越年必至と書きました。その理由は大きく分けて2つ。

①大リーグの移籍市場は単年30億円レベルの選手の交渉から段階的に下りていく流れで藤浪クラスは最終盤になる

②日本プロ野球市場で米大手エージェント会社「ワッサーマン」のジョエル・ウルフ氏が〝主流〟となっている現状を巻き返すため、ボラス氏は交渉期間の45日(藤浪の申請は12月1日なので来年1月14日まで)をフルに使う戦略を立てている

以上から「越年」という見通しを立てたのですが、大リーグ30球団は12月22日からクリスマス休暇に入りました。全ての動きがストップしたので、予想通りに藤浪の大リーグ移籍決定の報は年明けになる見通しです。新年の1月2日から一気に動き始めますから朗報は一番早くて2023年1月2日ですね。

■移籍は4~5球団に絞り込み

では、現状の藤浪と大リーグとの交渉過程はどのようなものなのか…ですが、これがなかなかすごい。12月7日にウインターミーティング開催中のサンディエゴでメディアに対応した代理人のボラス氏は「米国の彼(藤浪)に対する調査のレベルは凄い。後半戦でスプリットが威力を発揮したことを多くのチームが把握している。彼がメジャー契約を結ぶことは疑いがなく、何球団も興味を持っているんだ」と話していました。その後の動きとして、ダイヤモンドバックスやジャイアンツ、レッドソックスなどの球団名が浮上している模様ですね。

ボラス氏は「4~5球団に絞って話している」とも語っていますが、大リーグに詳しい球界関係者によると、現時点での藤浪争奪戦の〝オークション〟は2年契約の総額1400万ドル(約18億5500万円)辺りになっている模様です。交渉では先発起用とリリーフ起用の2パターンで出来高を設定し、ベースになる年俸は年平均550~600万ドル辺りでせめぎ合っている様子ですね。

吉田や千賀の年平均20億円以上の契約と比べると、少ないかもしれません。しかし、藤浪の今季成績は16試合に登板して3勝5敗、防御率3・38です。昨季が21試合登板で3勝3敗4ホールド、2季前は24試合に登板して1勝6敗7ホールドです。今季年俸は4900万円(推定)。2016年の1億7000万円を頂点に成績の下降とともに年俸も下がり続け、この5シーズンでも1億2000万円→8400万円→6300万円→6000万円で今季が4900万円でしたね。

もし、仮に今オフにポスティングシステムでの大リーグ挑戦を球団から許可されず、契約更改交渉を行ったならば、誠に失礼な話かもしれませんが、年俸はよくて現状維持でしょう。

「もし2年で18億円ならば、阪神でプレーする20年分の年俸となる。大リーグとの契約が締結されれば結果(成績)はどうなるか?はわからないが、条件面だけを見れば大成功だろう。例え2シーズンで米国から帰ってきたとしても、行く決断をしたことは正解だろうね」とは阪神OBの言葉です。

■挑戦のメリットはあり

成績が頭打ちし、来季の阪神投手陣を見ても先発ローテーション入りは微妙です。リリーフで投げるならば、年俸面での大幅アップは難しいでしょう。大リーグ移籍後にどのような成績を残せるのかは分かりませんが、条件面を見るならばチャレンジするメリットは大いにあります。まあ、藤浪自身は金銭的な問題だけを見て、ポスティングを決断したわけではないでしょうが、大リーグとの契約が締結されるならば夢は広がりますね。海の向こうでぜひ、大活躍して欲しいものです。

さて、ご愛読いただいたトラ漫遊記も今年はこれが最終稿です。来年は1月10日アップからスタートしたいと思っています。阪神は岡田彰布監督が復帰し、18年ぶりのリーグ優勝、1985年以来の日本一を目指していくわけです。どんなシーズンになるのか、楽しみですね。では、愛読者の皆さま、どうか良い年をお迎えください。来年もスクープを狙いまくりますのでよろしくお願い致します。

【プロフィル】植村徹也(うえむら・てつや) 1990(平成2)年入社。サンケイスポーツ記者として阪神担当一筋。運動部長、局次長、編集局長、サンスポ特別記者、サンスポ代表補佐を経て産経新聞特別記者。阪神・野村克也監督招聘(しょうへい)、星野仙一監督招聘を連続スクープ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c742aa22d360f0c61f4802b5ba7317af9694ee8


藤浪に18億円の〝値札〟、年明けにも大リーグ移籍を発表か(産経新聞) #Yahooニュース  https://news.yahoo.co.jp/articles/8c742aa22d360f0c61f4802b5ba7317af9694ee8  そりゃあアメリカの物価が日本の2倍とか3倍とかだから、むしろ妥当でしょ デフレをクソみたいに受け入れて破滅した日本が悪い



早くて1月2日にも発表か 2年契約の総額1400万ドル(約18億5500万円)辺りになっている模様です↓↓↓ 藤浪に18億円の〝値札〟、年明けにも大リーグ移籍を発表か(産経新聞)  https://news.yahoo.co.jp/articles/8c742aa22d360f0c61f4802b5ba7317af9694ee8 


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