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 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(21)=近大=が7日、紅白戦に紅組の「1番・右翼」で出場。六回に右前打を放ち、プロ6打席目で初安打をマークした。黄金ルーキーは打ち損じだったと猛省したが、フルスイングに巨人・横川史学スコアラー(36)は「うちの岡本より飛ばすんじゃないか」と驚嘆。次こそ会心の一打をかっ飛ばす!

◆「次はもっといい形のヒットを」

 体を泳がせながら、しぶとく食らいついた。黒土で弾んだ白球は二塁手・北條のグラブをすり抜け、外野芝生を転がる。実戦6打席目で灯したプロ初のHランプ。それでも佐藤輝は唇をかんだ。

 「次はもっといい形のヒットを打ちたいと思います。ただのセカンドゴロなので。シーズンだったら(ヒットになれば)いいんですけど、もっと内容の濃い打席に次からはしたいと思います」

 六回1死一塁だった。カウント1-2から4年目・谷川の132キロ変化球にタイミングを外されながらも、バットを振り切った。会心の当たりではない。塁上で口をへの字に曲げた表情が悔しさを物語った。

 ほろ苦いプロ初ヒットとなったが、徹底したフルスイングは宿敵の007をうならせた。視察に訪れた巨人・横川スコアラーは「昨日(6日)のバッティング練習を見ていても、うちの岡本より飛ばすんじゃないかというくらい飛ばす」と驚嘆。ルーキーの枠を飛び越えた衝撃のパワーに「いい選手なのは間違いない。これから疲れもとれて、実戦でどう対応するかを見ていきたい」と警戒を強めた。

◆藤浪と剛対剛の真っ向対決

 こだわり続けるフルパワーは、剛腕を前にしても同じだ。四回の第2打席は藤浪と対戦。オール直球勝負に、佐藤輝もフルスイングで応えた。

 「あまり、ああいう(藤浪のような)球は見たことがないので、打てるようにしないといけないと思いました」

 剛対剛の真っ向対決は、155キロの直球で空振り三振を奪った藤浪に軍配が上がった。ただし、決して逃げなかった。「合わせにいくのは嫌だったので。しっかり振って、次は打ちたいと思います」。9日には初の対外試合となる日本ハムとの練習試合(宜野座)が待っている。どんなにすごい球が来ようとも、次こそ誰もが納得の一打を放ってみせる。

 「しっかり結果を出せるように頑張りたいと思います」

 プロ野球人生はまだ始まったばかり。悔しい初ヒットは胸に刻んだ。ドライチの視線はすでに次の戦いを向いている。(原田遼太郎)

◆川相塾で三塁守備も勉強

 佐藤輝は紅白戦後、サブグラウンドで川相臨時コーチから三塁守備の指導を受けた。「もっと足を使ったら楽に送球までいけると。意識してやった」。足のステップなどについて教えを受け、矢野監督も交えて話し込んだ。実戦では外野での起用が続いているが「これからもっと内野でもいつでもいける準備をしていきたいと思います」と“二刀流”で開幕スタメンを目指す。




阪神ドラ2佐藤実戦初ヒット https://t.co/J333ULHfM4



佐藤くん初ヒット!! 一本出たら安定するはず😄


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