阪神・伊藤将司投手(26)が22日、福岡・北九州市内で岩貞祐太投手(31)と行う自主トレを公開した。昨季大幅に球速をアップさせた岩貞にならい、伊藤将が思い描くのも「150キロ」の快速球だ。徹底的なウエートトレで、技巧派から剛球左腕へ変身する。勢いのまま、開幕投手の座をめぐって青柳晃洋投手(29)にも挑戦状をたたきつけた。
2年間で築いた信頼をさらに厚いものにするために-。思い込みも、うまくいっていたスタイルも手放し、思い切り鍛え抜く。伊藤将が、左腕の先輩・岩貞への弟子入りをへて、150キロ超の剛腕に生まれ変わる。
「ウエートとかを中心でやっている。球速アップも期待できるのかなと思います。ストレートが強くなれば三振の数も多くなると思うので、150キロを投げられたらいいなと思います」
進化するため、北九州の地で体をイジメ抜く。ソフトバンクなどで通算182セーブを挙げたトレーナー・馬原孝浩氏(41)が考案したメニューを、昨オフから続けている岩貞に頼み込み、合体が実現。けがの予防や、長いシーズンを戦い抜く体作りとしてウエートトレを中心に汗を流すハードな日々だ。
思い込みを捨てさせてくれたのが岩貞だった。これまでは「動きにくくなったりとかがあるのかな」と上半身へ負荷をかけるトレーニングを避けてきた。だが、先輩左腕は胸と背中、肩と腕、下半身と部位を分けて鍛える〝馬原式〟をこなして急成長。31歳になった9年目の昨季、自己最速を更新する154キロを投じる姿をそばで見てきた。
伊藤将は平均140キロ台前半の真っすぐ、カットボールやカーブなどの変化球を制球よく投げ込む技巧派のイメージが強い。だが、このメニューをこなしてブルペン投球を行うと「去年よりもいい感じに上がってきている」と大きな変化を実感した。歯を食いしばり続けて、ひと皮むける兆しが見えてきた。丁寧に低めやコースを突きゴロの山を築く、持ち前の安定感に球威まで加われば、まさしく鬼に金棒だ。
目指したいものが多いから、変身する必要があった。2年ぶりの2桁勝利と、自身初となる規定投球回到達は今季も是が非でも達成したい目標だ。さらに、既に〝あの男〟が有力となっている大役も狙う。
「先発をやるからには開幕投手を務めたい。もちろん狙っていきたい」
3月31日のDeNA戦(京セラ)に、誰が投げるのか-。岡田監督はこれまでも、昨季2年連続最多勝&投手3冠という実績を残す青柳について「普通だったら当然、開幕投手」と語ってきた。その青柳が、開幕直前に控えるワールド・ベースボール・クラシックの日本代表メンバーから外れた。青柳も「投げたいし、投げないといけない」と自覚をにじませており〝当然〟決定的な状況ではある。だが、正式決定したわけでないのだから、伊藤将にも挑戦状をぶつける権利はある。150キロを投じる剛腕で、指揮官の心のてんびんを揺らしてみせる。
「(ライバルに)負けないように頑張るだけ。監督も代わったので、しっかりとキャンプからアピールできるようにやっていきたい」
岡田虎の大事な船出をマウンドに立って迎えることを夢見て、まずは南国に変貌を知らすミット音を響かせる。(須藤佳裕)
★先発再転向へ岩貞はスタミナ強化
先発再転向となる見込みの岩貞は、リリーフとして臨んだ昨年からオフの取り組みを変えていない。だが、春季キャンプ中は「100球を3日入ったらちょっと休んでとか、球数を多く投げていこうかな」とスタミナ強化プランを進めていく考えだ。先発で戦い抜いたシーズンで貯金を作ったのは2016年のみで、10勝9敗。好不調の波を減らし「とにかく貯金にこだわってやっていきたい」と意気込んだ。
★「活躍楽しみ」
岩貞と伊藤将は、グラウンドに飛び出すと岩貞が用意したアスレチックスのTシャツをそろって着用して練習した。前日、藤浪のために甲子園のビジョンで映し出されたサプライズメッセージでは岩貞が「フジ」、伊藤将が「ナミ」と呼びかけて和ませた2人。改めて岩貞は「個人の挑戦として頑張ってほしい」とエールをおくり、伊藤将も「活躍をすごく楽しみにしています」と成功を願った。ちなみに「ナミ」とは「呼んだことないです。ノリもいいので許してくれます」と笑顔だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c18bea9805c1e0e8b80a227ee43c174eb5e8a292
プロ3年目の伊藤将司投手
今やすっかりチ-ムの先発ローテを支える左のエ-スですが球速アップは本人にとっても大きな課題だったでしょう。卓越した投球術に球速150km超えの速球が加われば、怖いものなし。二桁勝利、規定投球回到達。必ず実現しましょうぞ😌🐯
#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/859e703af81f0916884528da126318519d4dad8d …