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 阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏(64)が、自身の経験を基に球界の話題を深掘りする「岡田辞典」。288回目は春季キャンプを前に、阪神では大山悠輔内野手(27)、佐藤輝明内野手(22)を真の大黒柱へ成長させる重要性を説いた。

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 キャンプインまでもう1週間を切ったなあ。今年の阪神の1軍キャンプメンバーはスタート時点で36人か。だいたい投手20人、野手20人の40人前後ぐらいやから少ない印象やな。今年の野手は16人か。マルテとロハスが後で合流するとしても、長いイニングの実戦形式をするのは難しくなるな。打ち込みや特守で個人が底上げを図る練習が増えそうやな。

 野手のメンバーを見ると、中野がケガで2軍スタートになって、小幡、遠藤、高寺が1軍に選ばれたけど、それ以外はほぼ去年の1軍メンバーになった。

 その中で矢野監督はレギュラーは近本だけで、他は競争と言うとる。もちろん競争は大切やで。ただ、今の阪神は軸になる選手のポジションは、早めに決めてやることが重要になると思うよ。

 というのも、ここ数年は本当のレギュラーとして、チームの勝敗を背負って引っ張る選手が出てきてへん。大学生や社会人から入って1、2年は活躍しても、その後が続かない印象があるんよな。「よし、これでこのポジションは安泰や」というような選手は近本ぐらいやろう。毎年、みんなで競争という方針でやっとるけど、現状では抜け出す選手がほぼ出てきてへん。

 他球団を見たらヤクルトの村上や、巨人の坂本とか柱がおる。ただ、阪神にも大黒柱になる素質がある選手はおるんよ。大山や佐藤輝よ。2人はシーズンを通して絶対に使わないとあかん選手やし、勝ち負けを背負う自覚をしっかりと持たせる意味でも、早い段階で首脳陣がポジションを決めてやらんとあかんと思うよ。

 どこを守るか分からへんというような状況が続くと、選手は調整が難しい。逆に決まることでじっくりと腰を据えて取り組める。

 選手は「俺はあいつには勝ってる、あいつには負けてる」という実力の差は分かっとるもんよ。絶対的なレギュラーが決まれば、逃した選手は必死に割り込もうとするし、それが高いレベルの競争へと発展する。

 「誰が試合に出ても同じ」ではなく、「今年はこのメンバーを中心に戦う」という明確な形が見えれば、より安定した戦いができるチームになっていくと思うよ。




ホンマ、そらそうよ。やね! 【岡田彰布氏の眼】阪神・大山と佐藤輝のポジション早い段階で決めてやらんと“軸”見えれば安定する/阪神タイガース/デイリースポーツ online  https://www.daily.co.jp/tigers/2022/01/26/0015011325.shtml 



【岡田彰布氏の眼】阪神・大山と佐藤輝のポジション早い段階で決めてやらんと“軸”見えれば安定する  https://www.daily.co.jp/tigers/2022/01/26/0015011325.shtml  どんでんもっぺん監督やってくれ定期


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