◆ＪＥＲＡセ・リーグ　中日５×―３阪神（１５日・ナゴヤＤ）

　今季限りで現役を引退する阪神・藤川球児投手（４０）が、試合後のセレモニーに登場。ホーム後方で中日・荒木内野守備走塁コーチから花束を受け取り、球場内を一周した。

　この日で阪神は今季のナゴヤＤでの全試合が終了。右腕にとって、現役として同球場を訪れるのは最後の一戦だった。敬意を払い、中日ファンが陣取る一塁側から歩を進めた背番号２２。大声禁止の中で球場中から「球児コール」が起こると、自ら口元に人差し指を当てて感謝の笑みを浮かべながら制した。

　１軍合流は８月１３日に「右上肢のコンディショニング不良」で登録抹消されて以来。引退表明後初めての１軍登板はなかったが、「何とかこの日に間に合わせて来られただけで選手ってこんなに幸せなんだなと感じることができたので、見ている人とか後輩であったり、他球団のチームの選手たちにとってもまたいいきっかけになればいいと思うし。ありがたい以上というかこれから生きいく次の第２の人生で生きていく糧になりますよね。ゲーム外で時間をいただけているのはありがたいし。ドラゴンズさんに大感謝ですね。うれしい限りです。一回寝るまでは名古屋のことを考えさせてもおうかなと思います」とほほ笑んだ。