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 阪神の青柳晃洋投手(27)と岩崎優投手(29)が、東京五輪で金メダルを狙う侍ジャパンの最終選考メンバーにリストアップされたことが1日、球界関係者の話で分かった。リーグ首位を快走するチームで先発、セットアッパーとして貢献している2人は、ともに初選出となる。最終登録メンバー24人は今月中に正式発表される。

 猛虎の進撃をけん引してきた男たちに“朗報”が届いた。5月31日のスタッフ会議でメンバーの絞り込みが行われ、青柳と岩崎がそろって最終候補に残った。ともに初選出となるが、サプライズと言えるのは青柳だ。球界でも数少ない変則右腕。今季も先発ローテーションの一角として3勝2敗、防御率2・50(1日現在)と抜群の安定感を誇示してきた。

 侍ジャパン・稲葉監督の期待する部分もはっきりと見て取れる。下手投げとサイドスローの中間「クオータースロー」は唯一無二。軟投派でもなく、直球は常時140キロ台後半を計測し、昨年からはシンカーも習得して課題だった左打者も克服しつつある。何より、初見となる海外の打者にとって攻略は容易ではない。2~3イニングのショートスターターとしても機能しそうだ。

 矢野監督の願いも通じた。稲葉監督が4月13日の広島戦を視察に訪れた際に「外国人のパワーに対抗できるというのは変則であったり、あまり対戦経験がないというところでは有利に働くことも多い。(五輪会場の)横浜(スタジアム)とか狭い球場でやるとなれば今の青柳の投球は、そういうところ(代表)に入ってもしっかりやれる」と特性を口にし“売り込み”をかけていた。稲葉ジャパンの“飛び道具”として、虎の背番号50が大舞台のマウンドに上がる権利を得た。

 岩崎は待望の侍ジャパン入りだ。今や不動のセットアッパーとしてチームに不可欠な存在。今季もチーム最多の25試合に登板し、リーグトップの18ホールドポイントをマーク。17年からは2年連続で60試合以上に登板するなどタフネスぶりも魅力で、代表入りの機運は高まっていた。独特の軌道と伸びを持つ直球は青柳同様に簡単には痛打されない。今後は球団への打診、当該選手への意思確認を経た上で今月中に最終メンバー24人が発表される見込みだ。

 阪神の選手が五輪など主要3大会で日本代表に選出されるのは17年の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の藤浪以来で、複数選手は13年第3回WBCの能見(現オリックス)、鳥谷(現ロッテ)以来。難攻不落コンビが虎の日本一の前に、世界一に貢献する。




2日の日刊スポーツ大阪版1面。阪神青柳晃洋投手が東京五輪の侍ジャパンメンバーにサプライズ選出されることが濃厚に。虎から岩崎優投手とダブル選出になるとみられる。2人は現時点で最終登録メンバー24人に入っているもよう。ともに初の侍ジャパン入りで悲願の金メダルを目指すことになりそう pic.twitter.com/HjGXTVNTnd



#今日の1面】 青柳投手と岩崎投手が、東京五輪の侍ジャパン最終選考メンバーにリストアップされたこと分かりました🐯 2人はともに初選出🐯最終メンバー24人は今月中に正式発表されます🐯 #青柳晃洋 #岩崎優 #阪神タイガース                 #スポニチ pic.twitter.com/tMyCxHBHoM


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