1


 【プロ野球実況中継】

 新型コロナウイルスの脅威が、いよいよ球界の水際まで迫ってきています。

 25日はDeNA対阪神戦の練習試合が行われた、横浜スタジアムに行きました。選手としゃべってはいけない、ベンチに入ってはいけない…などなどの規制が敷かれているので、取材といってもただ見ているだけに近い状況。記者の皆さんもさぞかし、苦労をされているんだろうなと。

 もちろん、コロナ余波はわれわれ放送界をも直撃しています。この日の放送・配信はCSのTBSとDAZNだけ。もし公式戦であれば、阪神戦ですから、在阪局もこぞって中継したはずです。

 こうなると苦しくなるのが解説者の皆さんであり、われわれフリーのアナウンサー。20年ほど前までは各局とも羽振りがよく、解説者の方々と、放送の本数に関係なく年間契約を結んでいるケースがほとんどでした。それも数千万円という単位さえ珍しくなかった…。

 しかし、時代とともに形態は変わり、今は多くのケースが本数契約。しかも、1本10万円くらいの相場が当たり前になりつつあります。額はさておき、中継がないことは生活を直撃するのです。もちろんアナウンサーの場合さらに相場が低く、ほとんどが本数契約ですから、まさに死活問題。

 幸い、私は古巣のニッポン放送と年間契約を結ばせていただいているのでまだ助かっていますが、プロ野球ニュースや東京ドームの場内FM放送がないので、収入は大幅減です。

 半年ぶりに訪れたハマスタはオリンピックを控え、レフト側にも新しく巨大なウィング席が設置されました。外壁も、薄い朱色を基調としたレンガとグレーのコンクリートの2トーンに一新されて、メジャーっぽいしゃれた球場に様変わり。

 「まさしく鳥が両翼を広げたようなウィング席を、満員のお客さまが埋め尽くしています!」

 こんな実況ができる日は、果たしていつになるのでしょうか。(フリーアナウンサー・松本秀夫)




松本さんしかり、解説陣やレポーターは本当に大変です… 新型コロナで中継なし…解説者にとって“死活問題” プロ野球実況中継(夕刊フジ)  https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200330-00000019-ykf-spo 


続きを読む