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 阪神の青柳晃洋投手(28)が18日、本社制定「2021年猛虎感動大賞奨励賞」を受賞した。兵庫県神戸市内のデイリースポーツ本社での表彰後、来季へ向けた自身の理想像に言及。球速100キロに近い緩いシンカーと、侍ジャパンのチームメートだったオリックス・山本のようなカットボールの習得を目指すことを明かした。17年ぶりのリーグ制覇、そして日本一へ、さらなる進化を遂げる。

 高みを目指し、とどまることを知らない。今季、最多勝(13勝)、最高勝率(・684)の投手2冠を獲得した青柳。キャリアハイの成績を残した中で、新たな発見があった。

 「(勝ち続けている時でも)変わる勇気というか。去年も、おととしも、勝ってたらそのままでずっと行っていた。そうしたらデータも出ますし、バッターも対応しますし。僕自身、疲れだったり、コンディションが落ちた時に打たれるというのがあったので。(今年は勝っている時でも)スタイルや配球を変えたり、相手が嫌だなと思うものをやってみたり。試合の中で思い切ってやってみるというのが、キャリアハイにつながったかなと思いますね」

 来季こそ悲願成就へ、さらなる変化を追い求める。そのうちの一つが「緩いボール」の習得だ。昨年、藤井彰バッテリーコーチに相談したといい、「僕がこれから上に行くには、どうしたら良いですかねって聞いたら、『もっと緩いボールがあったら、すごい面白いな』って話をしてくれた」と、挑戦に至る過程を明かす。

 理想とするのは、巨人・高橋のスクリューボールのような100キロに近いシンカーだ。140キロ前半のツーシームを軸に、130キロ前後のシンカーを武器とする右腕。「(現在のシンカーは)バッターからしたら、若干、抜かれるけど当てることはできると言われた。シンカーだったら握りを変えてみたり、今のも使いながら、もっと遅いボールを覚えたり」と模索していく。

 ともに日の丸を背負った“同僚”からもヒントを得た。日本代表として東京五輪に出場した際、オリックス・山本が左打者の内角へ投じるカットボールに着目。「球速帯が真っすぐと変わらなかったので、そういうボールも投げたいな」と新球“由伸カット”習得を目指す。

 「良いとこどりで。理想論かもしれないですけど、挑戦していく分にはタダなので(笑)。今のスタイルを残しながら新しいものに挑戦していきたいなと思っていますね」。飽くなき向上心。全ては、チーム全員で歓喜の瞬間を味わうため。理想も優勝も現実へ変えていく。



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