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 ◇セ・リーグ 阪神8-0広島(2022年9月1日 甲子園)

 阪神は1日の広島戦に6回裏1死降雨コールドゲームの8―0で完勝。8月11日以来となる勝率5割復帰を果たした。近本光司外野手(27)が今季の甲子園1号を含む4安打1打点と躍動。これで甲子園で打点を挙げれば今季11戦全勝で、昨季からは13連勝と不敗神話を継続させた。安打数でもリーグ最多のヤクルト・村上に並ぶ136安打。盗塁王との2冠も視野に入ってきた。

 事実上、虎の勝利を決めるアーチだった。1―0の5回1死。近本が野村の直球を捉えると、右翼席への2号ソロとなった。甲子園では21年10月19日ヤクルト戦以来317日ぶりの一撃。近本が甲子園で打点を挙げれば、もう負けることはない。データ通りの完勝で、昨季途中からの連勝を13に伸ばした。

 「打者有利のカウントだったので、狙い球を絞って、しっかり強いスイングをすることを心がけた。ホームランも(自分にとって)いい刺激と悪い刺激があるんですけど、いい刺激の方だと自分の中では思っている」

 カウント2ボールからストライクを取りにきた球を一振りで仕留めた。本塁打は7月8日ヤクルト戦以来。コメントにも充実感がにじんだ。

 初回の中前打で好スタートを切ると、3回にも左前打を放った。4打席目となった6回1死一、二塁では島内の直球に詰まりながらも遊撃内野安打。21年4月18日のヤクルト戦以来となる4安打固め打ちだった。

 「結果を見れば、いいつなぎになったと思うが、内容的にはそんなによくなかった」

 固執しない性格もいい方向に働いている。今季は球団記録の30試合連続安打を達成した一方で、記録がストップした時には「僕の中では早く終われと思ってました」とこだわりを示さなかった。一昨年は打率・293で初の3割到達を逃したが、「そこまで気にしていない」と前を向いた。この考えは入団当初からは変わらない。「その時、その時で自分のやりたいと思っていることをしたいので」。今季は200安打を目標に掲げたが、残り19試合で達成は厳しいと理解しているからこそ、今は違うところにモチベーションを置く。

 「何とかヒットを打つ、何とか勝ちをつけさせる…。と自分の中では最近、“何とかしよう”っていう気持ちがモチベーションになっている」

 この日の4安打で打率は8月7日以来となる3割復帰を果たした。安打数ではヤクルト村上とともにリーグトップに並んだ。チームも同11日以来となる勝率5割復帰。盗塁王とともに2冠も視野に入るが、まずは目の前の一戦に集中していく。(長谷川 凡記)




最多安打ランキング ①近本136🆕 ①村神136 ③中野133 ③坂倉133 ③佐野133 唯一おもろいタイトルなってきたなー #近本光司 #中野拓夢



8/31 ・村上 136安打 ・近本 132安打 9/1 ・村上 136安打 ・近本 136安打


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