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◆教育リーグ 阪神4―1中日(11日・鳴尾浜)

 阪神のドラフト1位・森木大智投手(18)=高知高=が11日、プロ初登板で投じたストレート8球すべてで150キロ台をマークした。2軍の教育リーグ・中日戦(鳴尾浜)の8回に4番手でマウンドに上がり、最速152キロで1回1安打無失点。ブライト健太外野手(22)=上武大=とのドラ1対決で空振り三振を奪うなど鮮烈デビューを飾った。4位・前川右京外野手(18)=智弁学園高=も初の4番で3安打2打点と高卒新人が躍動した。元阪神監督の安藤統男氏が、森木の投球を解説する。

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 森木の最初は球速ほどの威力を感じなかった。2人目の石垣に高め直球をとらえられて中飛。1軍なら長打にされていた。

 ところが、4人目のブライトに対して一変した。初登板の力みが抜けたためだろうか、球速は変わらなくても、球の質が変わった。高めの球が伸びて空振り三振させた。1軍の打者でもファウルにしかならないような直球だった。無安打無得点3度の元広島・外木場のようにストレートで勝負できる投手だ。

 目を引くのが、立派な尻回り。ヤクルト・奥川の1年目より下半身がどっしりしている。だからフォームが安定していて、コントロールの良さにもつながっている。体力・技術両面から、早ければ後半戦で1軍で使えるかもしれない。

 もっと早い時期に1軍で見たいのが、ドラフト4位の前川だ。スケールの大きな構えからして2軍レベルではない。体が崩れず、素直にバットが出る。高卒新人だが、打ち方だけなら、大卒だった去年の佐藤輝よりもいい。将来の3番という期待を持った。(安藤統男=スポーツ報知評論家)

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