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 憧れの人から金言! 阪神のドラフト1位・西純矢投手(18)=創志学園高=が、米大リーグ、ドジャースの前田健太投手(31)から電話で直接アドバイスを受けていたことが28日、わかった。より自分の体に敏感になれ-。日本人メジャーリーガーからの言葉を胸に、黄金ルーキーは投も打も守も、その背中を追うことを誓った。

 憧れの人の生声に、電話を持つ手が震えた。その言葉ひとつひとつが、心に刺さった。西純がマエケンからの金言を胸に虎入りする。

 「自分は広島で前田健太投手を見て育ったので、本当にすごい方なので、緊張してなかなかしゃべれなかったです」

 笑顔で、感激の時間を振り返った。阪神と契約後、西純が前田を目標としていたことを知った球団関係者の計らいで、電話をつないでもらったという。広島で生まれ、中学まで過ごした右腕は、当時カープのエースだった前田の背番号18のユニホームを着て、マツダスタジアムに足を運んできた。そんな雲の上の存在との会話。しどろもどろになりながらも、プロで戦う上で、貴重なアドバイスを授かった。

 「高校の時は我慢してやったりとかするけど、プロの世界は、ちょっとのけがが我慢したことによって長引いたりするから、気をつけたほうがいいと言われました」

 来季は「1年目から先発ローテションに入るつもりで、このオフの間、鍛えてやっています」という中で、はやる気持ちを察したかのような、マエケンの言葉だった。

 アマチュア時代より、もっと自分の体に敏感になれ、慎重になれ-。前田もPL学園高から2007年高校生ドラフト1巡目で広島入り。ルーキーイヤーに1軍登板はなかったが、2軍でじっくり経験を積み、2年目に9勝。その後も大きな故障なく、10、15年と2度の沢村賞など広島のエースに、16年からはバリバリのメジャーリーガーになった。そんな実績十分のヒーローの言葉は、すっと胸に落ちていった。

 「ピッチングはもちろんですけど、フィールディングとかバッティングでも貢献されていて。そういうところは、まねできたらいいなと思う」

 野球少年のように目を輝かせ、改めて追いかけていくことを誓った。打力も高く、ゴールデングラブ賞にも5度輝いた前田。西純も日本代表として出場した今秋のU-18W杯(韓国)では2発を放って本塁打王になるなど、打力は非凡なものがある。これ以上、明確な目標はない。「本当に、かっこいいなと思いました」-。虎のスター候補が、2019年の年の瀬に大きな活力を得た。




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