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阪神春季キャンプ(13日、沖縄・宜野座)1軍クラスに内々定だ! 阪神のドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=が13日、キャッチボールなどで汗を流し、初の実戦形式となる15日のシート打撃に備えた。矢野燿大監督(53)は左腕について「そのまんま通用する」と評価し、開幕1軍をにおわせた。初実戦で実力を証明し、確定ランプを灯させる。

まだ〝面接〟をしただけだ。それでも、開幕1軍の内々定をもらった。昼下がりの宜野座のブルペンで力強い捕球音を響かせた桐敷は、初実戦となる15日のシート打撃の登板に向けて、内に秘めた闘志をあらわにした。

「バッターの内に攻めることと、内と外にちゃんと投げられるように、ということを意識してやっていきたい」

午前中はキャッチボールなどで体を動かし、午後は個別練習でブルペン入りし、31球を投じた。「疲労とかもあって、フォームのバランスが悪くなってきていた。どうしても体が突っ込んでいるときがあったので、そこを修正した」。金村投手コーチとマンツーマンで入念にフォームのチェックを行った。

制球力に加え、最速150キロの直球と多彩な変化球が売りの左腕の評価は高い。初実戦に臨むD2位・鈴木(創価大)を含めた大卒左腕コンビについて矢野監督は「投げてみないと分からない。見るのはすごく楽しみやけど」と話しつつ、桐敷を即戦力として計算していることを匂わせた。

「桐敷は(1軍で)そのまんま通用するんじゃないかというようなコントロールであったり、球種であったりを持っている。現状の僕の判断ですけど、桐敷の方が出てくるのが早いかなと思う」と早くも開幕1軍を示唆。キャンプでは4度、ブルペンに入っただけだが、将の目はキラリと光っていた。そのメッセージに桐敷も発奮した。

「そう、おっしゃってくれるのはうれしい。またここから頑張りたいなと思いますし、あとは結果がすべてだと思う。評価してくださっている監督に結果で示せれば」

大学時代は先発と中継ぎの両方を経験。プロでも首脳陣が求める〝仕事場〟で結果を残す。

「1軍の舞台でどんな形でも、どういう場面でもチームに貢献したい。どういう立ち位置でもいいので、1軍で経験したいというのがある」

1軍の切符をがっちりとつかむため、初実戦でインパクトを残し、華々しいデビューにする。(織原祥平)

■桐敷 拓馬(きりしき・たくま) 1999(平成11)年6月20日生まれ、22歳。埼玉県出身。小1で屈巣ニュースターズで野球を始める。川里中では行田リトルシニアに所属。本庄東高1年秋からエースも甲子園出場はなし。新潟医療福祉大では昨秋のリーグ戦、平成国際大戦で完全試合を達成。最速150キロ。変化球はスライダー、ツーシームなど。2022年D3位で阪神入団。178センチ、90キロ。左投げ左打ち。年俸1000万円。背番号「47」




桐敷開幕一軍?


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