阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が15日、“プレ開幕アーチ”を誓った。16日のオープン戦は、26日の開幕戦と同じ神宮でのヤクルト戦。ここまでオープン戦8試合で12球団トップの4本塁打を全て左翼方向に放っている怪物は「いつも通り、しっかり準備して挑みたいと思います」と腕をぶした。
阪神はオープン戦残り5試合。1発でも出れば、ドラフト制後では新人最多となる1972年の佐々木恭介(近鉄)の5本塁打に並ぶ。今回舞台となる神宮は狭い球場と分類されることから打者有利とされるが、佐藤輝にとってもイメージは悪くない。近大時代に出場した18年11月の明治神宮大会。1回戦の筑波大戦では4回に左翼席へ先制ソロを放っており「(神宮は)打者目線で言ったら、ホームランは出やすいかなと思います」と笑みを浮かべた。
ルーキーが開幕戦で本塁打をマークした例は、14年の西浦(ヤクルト)を最後に出ていない。過去13人の達成者の中に阪神の選手はおらず、16日のオープン戦は球団史上初の新人開幕弾に向けて弾みをつけるためにも、重要な一戦だ。開幕戦は「6番・右翼」での出場が濃厚だが、16日もヤクルト先発のスアレスに対して同じ打順、守備位置で先発予定となっている。
矢野監督は「ここからはそんなに甘くない。投手のレベルが上がってもっと攻めも厳しくなる」と指摘した。「今まで通り、初めて対戦する相手もいると思いますし、一打席一打席集中してやっていきたいと思います」と背番号8。日増しに高まる期待にも結果で応えていく。(中村 晃大)
〇…近大監督、阪神に「性格合っている」 阪神・佐藤輝の恩師の近大・田中秀昌監督(64)=写真=が15日、元ロッテ監督で同大学OB会長の有藤通世氏から佐藤輝の活躍に太鼓判を押されたことを明かした。「電話で『あれは打てるよ』とお墨付きをいただいた」と話した。
田中監督はこの日、大阪市内で関西学生野球リーグの会見に出席。同リーグから佐藤輝と阪神・栄枝(立命大)がプロ入りし、2人に代わって同リーグへ寄付金の目録を贈呈した。「佐藤の性格が阪神に合っている気がする。マイペースな人間なので。今のところ、いい結果を出してくれている。故障がないように、1年間通してチームの勝利に貢献してほしい」とエールを送った。
報知新聞社