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 ◇SMBC日本シリーズ2022第6戦 オリックス3-0ヤクルト(2022年10月29日 神宮)

 「SMBC日本シリーズ2022」は29日、神宮球場へ舞台が戻った第6戦でオリックスが逆襲3連勝を飾り、3勝2敗1分けで26年ぶり5度目の日本一に王手をかけた。杉本裕太郎外野手(31)が6回2死一、二塁から右前へ殊勲の決勝打。目前で吉田正尚外野手(29)が申告敬遠で勝負を避けられた好機に応えた。中嶋聡監督(53)は第1戦から6通り目のオーダーが奏功し、継投も決まった。

 ついに日本一へ王手をかけた。大逆襲の3連勝に導いたのは、ラオウこと杉本だった。「(吉田)正尚が敬遠されると思っていたので心の準備はできていた」。目前で吉田正が今シリーズ3度目の申告敬遠。6回2死一、二塁で冷静だった。カウント2―1からの4球目、小川の高め142キロ直球を捉え、右前へ決勝打を運んだ。

 「日本一の打者の後ろは仕方がないこと。でも、監督が正尚の後ろで僕を使ってくれている以上、そういうことやろうなと。今日みたいな安打が出てよかったです」

 一塁塁上でピースサインと、控えめなガッツポーズ。右拳を真上に突き上げる代名詞の「昇天ポーズ」ではなかったが、再び戻った神宮でヤクルトを“昇天”寸前に追い込んだ。中嶋監督も「どうしても、そうなるし、重圧もかかるけど、打ったら逆に点になる。そこが、もしかしたら勝つポイントかな」と振り返った。

 試合前の円陣では声出しを務め、「あと2勝でアレなので。みんなで御堂筋でパレードしましょう」と呼びかけた。阪神に復帰した岡田監督は10~12年までオリックスで指揮を執り、10年交流戦で優勝が近づいた際に重圧を避けるため優勝を「アレ」と言い換えた。まだ入団前で接点はなくても「アレは岡田監督のまねをしました」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。

 昨季6年目の覚醒で本塁打王を獲得。青学大時代の恩師の河原井正雄氏や夫人、支えてくれた恩人からの祝福の言葉全てが染みた。「いろんな言葉をいただいた。奥さんからも“すごいね”って。褒められて伸びるタイプです。打点はチームの勝ちにつながるものだし、とにかくチームのために打点を稼ぎたい」。今季は開幕から不振にあえぎ、コロナ感染にも見舞われた。恩返しがしたかった。

 2連敗から3連勝での王手は過去6度で、そのうち5度が日本一でV率83%。第3戦までは未勝利でV率19%という絶望的な状況から巻き返した。「日本一に手の届くとこまで来ている。どんどん攻めていけたら」。昨年シリーズの雪辱、そして26年ぶりの日本一へ、あと1つだ。(湯澤 涼)

 ○…吉田正(オ)が6回に申告敬遠され、今シリーズの四球が8(故意四球3)になった。1シリーズで8四球以上は、王貞治(巨)が67、76年に9四球、61、70年に8四球を選んで以来46年ぶり2人目(5度目)。パでは78年福本豊(阪急=現オリックス)ら5人の7を抜く新記録だ。また、故意四球3も、王が記録した71年の5、76年の4に次ぐ3位で、パでは70年アルトマン(ロ)、79年平野光泰(近鉄)、86年伊東勤(西)に並ぶ最多。

 ○…オリックスが3連勝で3勝2敗1分けとし96年以来26年ぶりの日本一に王手をかけた。2勝2敗(引き分けありを含む)から王手をかけた過去の延べ27チームのうち、20チームが優勝しておりV確率は74%。そのうち、今回のオリックスのように開幕2連敗後に3連勝の6チームでV逸は03年の阪神しかなく、V確率は83%になる。なお、オリックスが2勝2敗から王手をかけるのは今回が初めて。




他球団にも浸透してて草 オリ・杉本 決勝打で日本一王手 試合前の円陣で阪神・岡田監督のまね「あと2勝でアレなので」(スポニチアネックス)  https://news.yahoo.co.jp/articles/bc0802c95db8a4c446a90acae7bdcb3ab9d04411 



杉本 「あと2勝でアレなんで2つ勝ってアレして御堂筋でパレードしましょう」 これはもうどんでん語がオリまで広まってる


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