<ウエスタン・リーグ:阪神3-0オリックス>◇20日◇鳴尾浜
連覇へマジック5! 阪神ドラフト3位新人の桐敷拓馬投手(23)が、7回3安打無失点、7奪三振の快投で6勝目を挙げた。ウエスタン・リーグのオリックス戦(鳴尾浜)に先発。140キロ台中盤の直球とツーシームを軸に、相手打線を圧倒した。「ツーシームで右左関係なくコースを突けてゴロにできて、空振りにもできたところが一番よかった」と完璧だった。
ピンチでも落ち着き払っていた。2点リードの6回、先頭福永に中越えの三塁打を許したが、宜保から内角ツーシームで空振り三振を奪うなど、得点を許さなかった。平田2軍監督は「いや~、本当に安定してる。三振取ってほしいところで取ったり、勝負どころでの踏ん張り、それは見事や」と絶賛。主に先発として12試合に登板し、防御率0・67と抜群の安定感だ。
1軍登板は7試合で防御率5・02だが7月のラスト登板から進化を重ね、CS出場となれば、「秘密兵器」として戦力になる可能性も十分ある。「1軍に呼ばれてもいつでも行ける準備はしています」。2軍の最短優勝は試合のない25日。「ファームも優勝争いしているので、戦力になれればと思います」。Vを手土産に1軍再昇格をうかがう。【古財稜明】
○…井上が超特大の9号ソロで勝利に貢献した。2軍オリックス戦に「4番右翼」で出場。1点リードの3回2死、富山の高め142キロを強振。打球は鳴尾浜の左翼ポールのはるか上、防球ネット中段付近まで飛んでいった。平田2軍監督は「ビッグフライ、イノウエサーンだよ。USJまで行ってるやろ。今日はUSJが(台風の影響で)休園でよかったよ。アトラクションのところまで十分飛んでいってるのでね」と勝男節でたたえた。
○…ドラフト4位新人の前川が、上半身のコンディション不良から実戦復帰後5試合連続安打をマークした。2軍オリックス戦の8回2死から代打で出場。1ボールから低めのカーブを引っ張り、右前に運んだ。「代打だったので、受け身にならず何か動かせるような打席にしたいと思っていた。今日の1本はだいぶ価値ある1本だったと思います」。16、17日の2軍ソフトバンク戦では2試合連発の本塁打を放っていた。