【グラゼニ球論・金村暁】阪神の守護神・湯浅京己投手(23)は交流戦で3度、セーブ機会に失敗したこともあり、16日に今季2度目の登録抹消。当面はファームで再調整に臨むことになりました。WBC出場の疲労は前回の抹消期間(4月16日~5月25日)で十分に抜けているはずです。6月以降の成績不振の原因は、端的に言って最終回の重圧がもたらす「力み」。それしかないと私はみています。彼は今、クローザーという役割の難しさに直面しているのでしょう。歯車が狂い始めたのは、今季初のセーブ失敗となった3日のロッテ戦(甲子園)。5―2の9回に3失点してしまったゲームです。この日以降「自分が何とかしなければ。チームを勝たせなければ」という気持ちがより一層強くなり、悪循環に陥ってしまったのだと思います。直球は暴れてしまい、フォークボールは落ち切ってくれなくなりました。重圧と焦りがリリースポイントを狂わせていることは明白。最終回のマウンドの難しさは、そこに上がった人間にしか分からないものなのです。思い出すのは湯浅が一軍初昇格を果たした一昨年のシーズン。あのころの彼も、とにかく力みが前面に出てしまうタイプの投手でした。当時投手コーチを務めていた私は、テークバックで力を抜き腕を走らせることを企図し「練習は6割の力で投げろ」とアドバイスし続けました。そうすると、こちらが驚くほど素晴らしい球を投げるようになったことを今でもよく覚えています。投手という生き物は、マウンドに上がると、どうしても勝手に力が入ってしまうもの。過不足ない力加減で投球フォームを固め、リリースポイントを安定させたことが、翌年の彼の大ブレークにつながりました。昨季の湯浅はマウンドの上で、本当に楽しそうに投げていた姿が印象的でした。阪神のブルペンに絶対に必要な選手であることは間違いありませんが「実質プロ2年目」の彼がそこまでチームを背負い込むことはありません。まずはファームで頭の中を整理し、この壁を乗り越えてもらいたいところです。(本紙評論家)
https://news.yahoo.co.jp/articles/de903adb7d08db912486b4f95fa2aad8bf183c4d
【阪神】再調整の湯浅京己 金村暁氏が指摘する不振原因「リリースポイントを狂わせている」(東スポWEB)
#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/de903adb7d08db912486b4f95fa2aad8bf183c4d?source=sns&dv=sp&mid=art05t2&date=20230619&ctg=spo&bt=tw_up …
戻ってきてください