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 「オープン戦、阪神1-2楽天」(4日、甲子園球場)

 その存在感はもはや別格-。阪神の佐藤輝明内野手(22)が、今年初めて甲子園で行われた楽天戦で4番に座り、2安打1打点をマーク。開幕4番に向けて大きく前進した。ライバルの大山が精彩を欠く中、矢野監督は「凡打の内容もいい」と絶賛。新たに照明器具などが変更されたNEW甲子園で、背番号8が輝きを放った。

 これが4番にふさわしい勝負強さだ。初回2死三塁の先制機、8024人の虎党の拍手に包まれながら、佐藤輝は悠然と約4カ月ぶりとなる甲子園の打席に向かった。カウント3-1からの5球目、楽天の開幕投手候補である則本の内角フォークを強振。バットを真っ二つに折りながらも執念で右前に運ぶ、先制適時打を放った。

 「ランナーをかえせるように心掛けました」とチャンスに燃えた背番号8。「折れてたんですかね?バットが古かった。折れる感じの打撃じゃなかったです」と納得のスイングに手応えを明かす。

 これで2月27日・ヤクルト戦(浦添)に続き、2試合連続打点をマーク。勝負強さの秘訣(ひけつ)は平常心にあるという。「そういう場面になればなるほどいつも通りっていうのを心掛けてました」。好機での心臓の高鳴りにも動じない。ぶれないメンタルで、結果を残し続けている。

 今年から生まれ変わったNEW甲子園にも好感触だ。新たに導入された銀傘のLED照明がともった七回先頭の第3打席。惜しくも届かなかったが、火を噴くような打球で右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、敵失に乗じて一気に三塁を陥れた。「甲子園は結構好きなので見やすいんでいい感じじゃないですかね」。明るく照らされたグラウンドで虎党の大歓声を浴びる背番号8の姿が、聖地に美しく映える。

 帰阪後の初戦で4打数2安打1打点と好発進を切り、大山との開幕4番争いも大きくリードした。佐藤輝はオープン戦3試合全てで安打をマークし、計11打数5安打、打率・455。対する大山は、実戦14打席連続無安打でいまだオープン戦安打なし。「しっかり自分は打って結果を出して、どこで打っても頑張ります!」とライバルがブレーキを踏んでいる間も、アピールを続けている。

 矢野監督も「凡打の形も紙一重というか、良い状態できているし、楽しみやね」と若き主砲に心を躍らせた。「いい感じだと思うので、これを継続してやっていきたい」と佐藤輝。開幕の大役就任へ、このまま突っ走る。




【ブレないデイリー】今日の一面 阪神・佐藤輝 開幕4番へ大前進 オープン戦3戦連続安打で打率・455 存在感別格 記事はコチラ→ https://www.daily.co.jp/tigers/2022/03/05/0015109936.shtml  #タイガース #阪神 #ブレないデイリー pic.twitter.com/Guv9rRPko2


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