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希望の光が見えた-。阪神・矢野燿大監督(53)が25日、甲子園での全体練習後に取材に応じ、クライマックスシリーズ(CS)進出が懸かった残り3試合に「高校野球のトーナメント」の覚悟で臨むと誓った。その後のデーゲームで3位・巨人が中日に敗れたことで、巨人に対しては一転して4位の虎が〝優勢〟に。真っ暗闇に差したひと筋の光を、希望へつなげてみせる。

秋晴れとなった昼前の甲子園で語った時点ではまだ、はかない願い、薄そうな望みだった。27、28日に迫ったヤクルト2連戦(神宮)へ向けて、矢野監督は複雑な胸の内を明かしていた。

「もう勝たなあかんし、日程的にうちが先なんで。巨人もきょうあるけど、残りの2戦というのはうちがやって、やっぱり相手のことももちろん気になるし-」

だが、午後5時すぎに状況が変わった。虎将も気をもんでいた3位・巨人のゲームが、最下位・中日にまさかの連敗を喫する形で幕を閉じたのだ。こうなれば虎が有利で、矢野監督が続けて口にしていた〝あすなき戦い〟が、さらに重要になってくる形となった。

「(相手が)ヤクルトとか、あと何試合あるとか関係なくもうね、高校野球のトーナメントのようなつもりで、一戦一戦戦うしかできないと思うんで」

敗れれば、矢野虎のすべて終わるようなものなのだから、当然といえば当然だ。0・5ゲーム差となって、まだ3位の座は巨人。だが、巨人のことだけを考えれば、4位・阪神が残り3試合に全勝すれば、巨人が10月1、2日に残る2試合(DeNA戦、横浜)に連勝しても阪神がCSへ進める。勝敗、勝率で並ぶ形となるが、2年連続で「伝統の一戦」に勝ち越したことが、ここで大きくプラスに作用する。

目の前の一球一打に青春を込め、トーナメントの山を勝ち上がっていく高校球児たちのように、日々団結力を増していく戦いが今こそ必要だ。勝つこと、勢いを見せつけることで、競う相手に重圧をかけることにもつながる。矢野虎が27、28日のヤクルト戦に2連勝してしまえば、29、30日にヤクルトとの2連戦(マツダ)が待っている広島には、とてつもないプレッシャーとなる。

振り返れば、痛い負けはいくつもあった。八回に逆転したのに、九回に再度逆転され4-5で敗れた20日のDeNA戦(甲子園)もあった。糸井の引退試合となった21日の広島戦(同)も、延長十一回の6失点で涙に暮れた。コロナ禍に泣いた8月以降、ジェットコースターでいえば急降下ばかりを繰り返してきたが、この最終局面に気持ちを、チームを上昇させていけば、最終年の矢野虎の戦いは、まだ日本一へとつながっていく。

「まあ(トーナメントのような)そういう気持ちで戦っていければ、自分たちでつかみ取れるものがあるんじゃないかなと信じているけどね」

穏やかな表情で、佐藤輝や原口らとも言葉を交わし、リラックスして過ごした虎将。希望の光が見えた。ここからはもう自分たちの戦いにのめり込み、一度失いかけたものを奪いにいくだけだ。(長友孝輔)

◆ヤクルトのリーグ優勝に阪神・矢野監督 「村上という中心選手がいて、外国人が脇を固め、最後の長岡まで要所要所で良い働きをされた。もちろん村上が一番中心だけど、どの選手も中心になれるような層の厚さを感じる。投手陣もそろっているし、すべてにおいてバランスの取れたチームでした」




こっちの方が盛り上がるよね‼️ 阪神・矢野監督、希望の光!巨人連敗で0・5差 残り3戦「高校野球のトーナメント」全勝でCS(2/2ページ) - サンスポ  https://www.sanspo.com/article/20220926-RKBW6XBUKBP4ZEHTIAATF32GLY/2/  @SANSPOCOMより


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