<ヤクルト6-3阪神>◇22日◇神宮右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱していた阪神近本光司外野手(28)が1軍復帰し、20日ぶりのゲームにフル出場した。この日1軍登録され「1番中堅」でスタメン出場。4打数無安打だったが、無事にリスタートした。◇ ◇ ◇1番センター近本-。神宮球場にアナウンスが響くと、左翼スタンドの虎党のみならず、神宮全体に歓声と拍手が響いた。「1打席目に立った時に、阪神ファンだけでなくて一塁側からもけっこう、拍手をもらったので、今日、こういう形で立てた、みんなの前でプレーできたっていうのは、僕の中ではうれしかったです」第1打席。「甘かったんで、そのままったって感じですね」と初球を捉える。ヤクルト小川の140キロを振り抜き、右中間への飛球。右翼サンタナに捕球されたものの、大きな当たりだった。4打席目は右腕清水の速球を捉え、フェンス手前まで運ぶ中飛。「(1打席目は)カットがなんで、ああいう形で詰まるんだろうというのは思いましたし、4打席目もなんで、『芯詰まり』になるんだろうとは思うんで。それがなんでかっていうのをもう少し考えて、打席に立ちたい」。もう負傷のことは頭にない。どう安打を生み出すか。探究心尽きないヒットマンが帰ってきた。2日の巨人戦(東京ドーム)で高梨から右脇腹に死球を受け、右肋骨を骨折。5日から鳴尾浜でリハビリを開始すると、超速で後半戦開幕ゲームに間に合わせた。ファン投票最多得票で選出されていた球宴は無念の辞退となったものの、試合を経ず、ぶっつけで臨んだ20日ぶりの1軍公式戦。「試合でしか出ない出力もあるんで。まあ、まだ確認はいっぱいあるんで、それはもう、やりながらでしか」と収穫を得た。守備機会も無難にこなし、フル出場。チームは敗戦も、リードオフマンの帰還は、仲間に、虎党に、安心をもたらした。【中野椋】
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阪神 近本光司「阪神ファンだけでなく一塁側からも…」復帰戦4の0も神宮に響いた拍手に喜び
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