
第103回全国高校野球選手権大会第2日は11日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で1回戦があり、歴代2位の37回出場を誇る松商学園(長野)が高岡商(富山)に17―4で勝利した。春夏通算40勝に到達し、史上初の大正、昭和、平成、令和の4元号全てでの勝利を達成した。
【第2日第3試合 高岡商vs松商学園】
1913年創部の伝統校が、17得点を奪う圧勝劇で新たな歴史を作った。
「最短距離」を意識したスイングで主導権を握った。一回、1死満塁から走者一掃の3点二塁打を放った6番・金井の打撃が象徴的だ。コンパクトなスイングで高めのスライダーを「芯で捉えた」打球は、左翼フェンスを直撃した。三回までに10安打、11得点を奪う猛攻の口火を切った。
昨冬から無駄のない打撃フォームを固めようと、チーム全体で取り組んできた成果だ。素振りでもティー打撃でもボールに対して「最短距離」の軌道でバットを出し、低い打球を打つことを徹底的に意識した。加えて、足立監督が始めた竹バットでの打撃練習が芯で捉える感覚を育んだ。この日5安打6打点の3番・織茂は「スイングの形にこだわり、自分たちのスタイルを作り上げた」と胸を張る。
令和に入り、複数の伝統校が大正、昭和、平成に続く4元号全てでの勝利に挑んできたが、いずれも甲子園で初戦敗退を喫した。史上初の4元号勝利を達成した足立監督は「(周りから)言われて知っていた。先輩に敬意を表し、頑張った選手たちに感謝したい」と胸をなでおろす。一方で、織茂は「ここで日本一になるために練習してきた。やっとスタートラインに立てた」。冬場の成果を見せる舞台は整った。【森野俊】
#甲子園 松商学園17-4高岡商(終了)
松商434 011 031=17
高商003 100 000=4
【高】川渕、堀内、田中、桑名、川渕
【松】栗原、渡辺創
【本】斎藤(松)田中(高)
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