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 (セ・リーグ、広島1-9阪神、20回戦、阪神11勝6敗3分、8日、マツダ)超人は健在だ! FA権を再取得した糸井が、節目の日に勝利をグッと近づける貴重な適時打。己のバットで色あせない存在感をアピールした。

 「西が好投してくれているし、追加点を取ることができてよかった」

 2-0で迎えた五回。2死から作った一、二塁の好機だった。野村の126キロチェンジアップにしぶとく食らいつき右前へ。相手にダメージを与える一打で3点目をたたき出すと、6-0で迎えた六回は1死満塁から中前にポトリと落とし、中押し。打線が爆発する中、39歳が2安打2打点と気を吐いた。

 この日、自身2度目のFA権を得た。今季はここまで打率・279、25打点、2本塁打。打率3割が当たり前だった男にとって、決して満足のいく数字ではない。

 4年契約最終年。これまでのように球団から新たに複数年契約を提示される可能性は低い。チームと同様に崖っ縁の状態。糸井にとって1打席1打席が正念場だ。

 昨年に手術した左足首や古傷を抱える右膝など、けがと戦い続ける毎日に「あきらめたりする気持ちがでてきそうな自分がいる」と弱気になるときもある。それでも心は折れない。

 「やっぱり野球が好き。勝ちたい。それだけです」

 一時の不振を乗り越え、10月は8試合で打率・400(30打数12安打)と完全に復調。冷めることのない野球への情熱が原動力となった。

 来季も縦じまのユニホームを身にまとう。残り26試合。怒濤(どとう)のラストスパートをかける。(原田遼太郎)




糸井さん好調やね



糸井絶好調最高


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