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オカダを超えた! 阪神は中日に5-2で勝利。5番・佐藤輝明内野手(24)が三回に先制打を放ち、阪神入団3年目としては岡田彰布(現監督、199打点)を超え、初めて200打点に到達した。チームは3カード連続の勝ち越しを決め、DeNAと引き分けた2位広島との差は1・5ゲームに拡大。18年ぶりのアレへ、88年の球団史を塗り替えたスラッガーにお任せアレ!
夏バテ知らずの打球は鋭く一、二塁間を破った。後輩ドライチ・森下の激走を見届けた佐藤輝が、三塁ベンチの歓声に人さし指を上げて応える。プロ3年目で刻んだ通算200打点は勝利を導く先制打。進化の兆しをみせた8月を最高のスタートで切った。
「(仲地は)高めが〝吹きあがる〟感じがあったのでそこは気を付けながら。いい球がきていたので、しっかり振り負けないように、というのを意識していました」
三回2死一、二塁で迎えた先制機。第1打席で空振り三振に倒れていた中日のドラフト1位・仲地(沖縄大)の直球を意識しつつ、低め146キロツーシームを捉えた。右前に弾ませる一打で二走・森下がホームへ。「翔太がよく走ってくれた」と激走をたたえた。
この一打で球団史上初めてプロ3年目で通算200打点を達成した。岡田監督ですら、なしえなかった記録(岡田監督はプロ3年目終了時点で199打点)。指揮官超えのハイペースに「どんどん積み上げていけるように頑張ります」とさらなる高みを見据えた。五回にも中前打を放って追加点をお膳立て。2試合ぶりのマルチ安打、5試合連続安打と調子がいい。
「1食、2食、3食…完食です!」
プロ1年目、2年目と苦しんできた8月。過酷な夏場を乗り切るためのテーマはとにかく食べること。「体調管理だけはしっかりしたい」。もともと食べることは得意だ。食事が喉を通らなくなるような暑さでも関係ない。1日3食、どんぶりは絶対に空にする。
そして、とにかく寝る。殊勲打を放って興奮状態の日でも「試合の1時間後とかに寝るわけじゃないので大丈夫です」と頭を切り替え「むしろ冷房つけないと、今は危ないですよ」。快適な環境を整え、最低でも8時間は寝るからこそ、体力は常に満タンだ。今季は8月3試合で打率・455、5打点、1本塁打。これまでとは全然違う。
夏男に進化した佐藤輝の先制打を皮切りに、打線は11安打5得点の猛攻で3カード連続の勝ち越しを決めた。2位広島はDeNAと引き分け、ゲーム差は1・5に拡大。4日からは3位DeNAと、昨年6月から13連敗中の横浜スタジアムで戦う。猛暑に襲われる屋外球場が舞台になるが、佐藤輝は威勢がいい。
「そろそろ(ハマスタで)勝ちたいっすね。チームもいい感じですし、このペースを崩さずにいきたい。どんどん打っていきたいと思います」
負のデータも、指揮官の不安も、暑さも、夏に強くなった大砲が吹き飛ばす。1935年に大阪タイガースとして球団が誕生し、今年が88年目。歴史を塗り替えた虎の背番号8が8月の主役だ。(原田遼太郎)

https://news.yahoo.co.jp/articles/dc14a892a9100b59d07c3ea1374249f01dd7302b
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