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<阪神2-2巨人>◇2日◇甲子園

 阪神近本光司外野手(27)は最多安打争いで単独トップに躍り出た。

 2号ソロを含む4打数4安打と大暴れした前夜の勢いそのままに、巨人3連戦の初戦も3戦連続マルチ安打を記録。今季安打数を138に伸ばし、ヤクルト村上の137をわずかにかわした。

 風穴をあけたのは0-0の8回裏だった。先頭の1番中野が左前打、2番糸原は犠打で1死二塁。得点への流れが出来上がると、巨人戸郷の初球に照準を定めた。137キロフォークが甘く入る。逃すことなく、コンパクトでありながら力強く振り抜いた。

 「1、2番が良い形でチャンスを作ってくれた。もう自分は思い切っていくだけでした。浮いてきたボールをしっかり振り抜くことができました」

 大飛球は右翼後方へ。前進守備を敷いていた松原がフェンス際で後方にスライディングしたが、グラブはわずかに届かなかった。先制の適時三塁打。悠々と三塁ベースに到達すると、笑顔で左手を一塁ベンチへ向けた。

 さらに「近本劇場」には続きがあった。なおも1死三塁。4番佐藤輝が詰まったゴロを三塁正面に転がすと、迷うことなくスタート。三塁岡本和が本塁送球すら諦めた好走塁で、難なく2点目をもぎ取った。

 矢野監督は延長12回引き分けに終わった直後、「あの2点はチカのタイムリーと足で取った点だと思う」と選手会長をねぎらうことも忘れなかった。勝負の秋。リーダーの上昇気流が頼もしい。【佐井陽介】

 ○…中野が今季13度目の猛打賞と気を吐いた。初回先頭で右前打、3回は1死から左前打を放ち、5試合ぶりの複数安打を記録。8回先頭では左前打を放ち、近本の適時三塁打で先制の本塁を踏んだ。この日の早出打撃で「少し右側に壁をつくって体を止めて、ヘッドを走らす意識」で練習したといい、「しっかり修正できた結果が3本のヒットになったのかな」と手応え。安打数は136で、近本、ヤクルト村上に次ぐリーグ3位につけている。

 ○…島田の気合は土壇場で空回りした。同点の延長12回無死一塁で打席へ。だが犠打を決められず、走者で一塁に残った。その初球に二盗を敢行。ヘッドスライディングで成功に映ったが、勢いあまって手が離塁。あえなくタッチアウトされ、今季18盗塁の足を生かせなかった。矢野監督は「バントをしっかり決めなあかんね。盗塁に関しては精いっぱいいったなかのプレーやし、責めるつもりはまったくない。バントを決められる選手になっていかないと」と苦言を呈した。




最多安打ランキング〜 ①近本138きたーーーー!🆕 ②村神137 ③中野136🆕 ④佐野135 ⑤坂倉133 神様をはさむ漢達ーーーー #近本光司 #中野拓夢


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